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朱雀門ひろば・復原遣唐使船

朱雀門ひろば・復原遣唐使船

奈良県奈良市の国営平城宮跡歴史公園、朱雀門ひろばにあるのが復原遣唐使船。飛鳥時代・舒明天皇2年(630年)〜平安時代初頭・承和5年(838年)、唐に16回派遣された使節が遣唐使。長さ30m、幅9.6m、排水量300t、積載荷重150tという実物大で復原され、「天平うまし館」側から入場し、見学ができます。

伊豆・松崎町の岡村造船所が復原を担当

平成22年に開催された『平城遷都1300年祭』の際に復原された船で、国営平城宮跡歴史公園の開園で、公園内の展示施設となったもの。
当時の使節の一員になった気持ちで甲板に上がり、舵、碇(いかり)、2本の帆柱、船室の外観などを見学ができます。
帆柱に上げる帆は、当時の布では耐久性がないため、竹や葦(あし)を薄く削り、それを平らに編んで作った網代を竹で縛って繋ぎ合わせた網代帆(あじろほ)を使っていました(風が編目から抜けるのと重いのが欠点)。
復原遣唐使船では、通常は畳んだ状態になっています。

この復原遣唐使船を造ったのは、静岡県賀茂郡松崎町の岡村造船所。
昭和56年の『ポートピア81』に全長約20mの遺唐使船を出展した実績、そして映画『空海』の撮影で使われた遣唐使船も岡村造船所が造ったもの。
100人〜150人ほどが乗船(その半数は水夫)だったと推測される遣唐使船、正確な史料はなく、復原のモデルとなったのは12世紀末〜13世紀初頭に作られた絵巻物『吉備大臣入唐絵巻』(きびだいじんにっとうえまき/ボストン美術館蔵)。
遣唐使として唐に渡った吉備真備(きびのまきび)が、現地で数々の難題を吹っかけられるも、鬼となった阿倍仲麻呂(あべのなかまろ=阿倍比羅夫の孫)の助けを借りてこれをことごとく退ける説話です。

素材は吉野杉で、直径40cm〜50cmの丸太を100本ほど調達して、往時の姿のままに復元したのです。

遣唐使船が描かれた絵巻物『吉備大臣入唐絵巻』
朱雀門ひろば・復原遣唐使船
名称 朱雀門ひろば・復原遣唐使船/すざくもんひろば・ふくげんけいとうしせん
所在地 奈良県奈良市二条大路南4-6-1
関連HP 朱雀門ひろば公式ホームページ
電車・バスで 近鉄奈良線大和西大寺駅、新大宮駅から徒歩25分
ドライブで 京奈和自動車道木津ICから約6km
駐車場 奈良めぐり平城宮跡前自動車駐車場(130台/有料)
問い合わせ 平城宮跡歴史公園朱雀門ひろば天平みはらし館事務所 TEL:0742-35-8201
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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