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荒神社(立里荒神)

荒神社(立里荒神)

奈良県吉野郡野迫川村(のせがわむら)、村の中央にそびえる荒神岳(1260m)山頂に鎮座する古社が、荒神社(こうじんしゃ)、通称・立里荒神(たてりこうじん)。空海が高野山を開創する際に祀ったとされ、日本三大荒神にも数えられています。野迫川村は雲海でも有名ですが、荒神社もビューポイントのひとつ。

雲海のビューポイントとしても有名

社伝によれば、空海が高野山を開山する際、仏法僧の三宝を守護し、不浄を厭離(おんり)する三宝荒神(さんぼうこうじん)を勧請して創建したとされますが、神仏習合の荒神信仰は家内安全、商売繁盛、厄除開運などの現世利益をもたらすありがたい神様です。
明治初年の神仏分離、廃仏毀釈までは宝積院という寺でしたが、廃寺となり、神社となって存続しています。

歴史的に空海は、延暦23年(803年)に入唐、大同元年(806年)に博多津に帰国、弘仁7年(816年)に、修禅の道場として高野山の下賜の勅許を得て、翌弘仁8年(817年)には開創に取り掛かっています。
社伝(『荒神ヶ岳鎮座三宝大荒神略縁起)では、弘仁7年(816年)に荒神岳に登り、一枚板に三宝荒神を描いて本尊とし、17日間にわたって荒神を祀り、檀上の鬼門に荒神の社を勧請したと伝えられています。

立里荒神と通称されていますが、正式名称は荒神社です。
現在の祭神は、火産霊神(ほむすびのかみ)で、竈(かまど)の神様。
信心して祀れば良いことを、そうでなければ災いを起こすともいわれ、ちょっぴり怖い神様にもなっています。
空海は月参りしたとされ、今も月参りをする信者も多いとのこと。
高野山が女人禁制だった時代、高野山・女人堂から荒神岳まで、米1合を携えて歩き、その米を炊いて食べて過ごすという習慣がありましたが、それも昔語りになっています。
逆に、現在は参籠所でうどんなどを味わうこともでき、参拝者に人気となっています。

入口から本殿までの石段には日本でも珍しい白木の大鳥居が並んでいて、その鳥居も必見の価値があります。

珍しい白木の鳥居のトンネル
荒神社(立里荒神)
名称 荒神社(立里荒神)/こうじんしゃ(たてりこうじんしゃ)
所在地 奈良県吉野郡野迫川村池津川347
関連HP 野迫川村公式ホームページ
電車・バスで 南海電鉄高野山駅から南海りんかんバス急行立里行き(要予約)で1時間、立里荒神前下車、徒歩5分
ドライブで 京奈和自動車道かつらぎ西ICから約40km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 野迫川村産業課 TEL:0747-37-2101
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

離島を除き日本一人口の少ない野迫川村は、雲海が自慢の「天空の国」

奈良県南部に位置する野迫川村(のせがわむら)。令和2年国勢調査によれば、野迫川村の人口は357人。愛知県の豊根村(482人)などを抑えて、離島を除く日本でもっとも人口が少ない自治体ということになります。そのキャッチフレーズは「天空の国」で、

 

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