新潟県中魚沼郡津南町に湧く環境省の「名水百選」にも選定されるのが竜ヶ窪の池(選定名は「龍ヶ窪の水」)。龍神伝説の残る龍ヶ窪の水は、立石の池とも呼ばれる池で、大量に湧き出る地下水によって美しい水をたたえている。毎分30tという豊富な湧水は、長形220m、短形70m、水深1.5mの池の水を1日に1回入れ替える量に匹敵。
名水百選に選ばれた津南町のブナの森に湧く泉
旱魃で食料に困った妻有の里・芦ヶ崎村の村人が、母竜が昼寝をしているすきに竜の卵を盗み、老人と子供に食べさせようとしました。
卵を割り始めると、卵の中の竜の子が母竜に助けを求めます。
怒った母竜は村人を食い殺そうとしますが、庄屋が「子供だけでも助けて欲しい」と懇願したところ、必死の村人に心を打たれ、村人のために三日三晩雨を降らせ、池を造り、「人の心の曇る時、この池は涸れてしまうであろう」との言葉を残し、竜は何処へか去っていきました。
そんな伝説を残すのがこの竜ヶ窪の池です。
池は長形220m、短形70m、水深1.5m〜2.0m、面積1.2ha。
中津川左岸に広がる沖ノ原台地と呼ばれる段丘面に位置し、苗場溶岩層とその上のローム層との境から水が湧き出しています。
岡集落内では湧水を冬季の融雪に利用していますが、湧水を融雪に利用するのは全国的に稀。
竜ヶ窪の池は苗場山麓ジオパークのジオサイトになっています。
地元津南の人々は、飲み水はもちろん灌漑用水としてもこの池の水を利用してきました。
ブナ、ミズナラ、ホオノキなどが茂る周辺の森は新潟県の自然環境保全地域に指定され保護されています。
駐車場と弁財天を祀る社までの散策路が整備され、ゆっくり歩いて15分程度で池に到達できます。
竜ヶ窪の池近くには、竜ヶ窪温泉「竜神の館」もあり、名水を汲むためのポリタンクも販売(給水ポイントは駐車場から池までの間に竜ヶ窪神社など2ケ所あります)。
「竜神の館」は、昼食のみの利用の場合は1時間までなら入館料が不要です。
沖ノ原台地には津南の夏の風物詩として人気の「津南ひまわり広場」があり、例年7月下旬〜8月中旬まで美しいひまわり畑となっています。
開花時期ならあわせて見学をおすすめ。
竜ヶ窪の池 | |
名称 | 竜ヶ窪の池/りゅうがくぼのいけ |
所在地 | 新潟県中魚沼郡津南町谷内 |
関連HP | 津南町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR津南駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 関越自動車道塩沢石打ICから約32km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 津南町観光協会 TEL:025-765-5585/FAX:025-765-5586 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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