新潟県長岡市坂之上町にある、地元では超有名な洋食店が、レストランナカタ。長岡名物「洋風カツ丼」でも知られる老舗です。実はこの「洋風カツ丼」、地元洋食の草分け的な存在「小松パーラー」の味を引き継いだもの。オーナーシェフの中田将富さんも、この「小松パーラー」で修業しています。
「洋風カツ丼」と本格派のカレーが名物!
東京の精養軒で修業した本田正人さんが昭和6年に開いた長岡最初の洋食店が、「小松パーラー」(喫茶店「パーラー」を引き継ぎ、洋食店に)。
惜しまれつつも、平成18年に閉店するまで、洋食文化のない時代から、「洋風カツ丼」などで、長岡市民を唸らせてきた名店でした。
中学校卒業の翌日から「小松パーラー」のもとでの修業が始まったというのが、「レストラン ナカタ」のオーナーシェフ・中田将富(なかたまさとみ)さん。
当時の修業といえば、8畳の部屋に8人が寝泊まりする雑魚寝生活。
当然、レシピは一切教えてもらえず、「オムレツの焼き方が悪い」など本田さんに菜箸で叩かれながらも、「見て盗む」ことで腕を上げたのです。
系列店の「ニューパーラー」を任せられた後、退店。
パン・洋菓子メーカーの「ボン・オーハシ」、「オーハシ・カレーショップ」勤務を経て、昭和50年、中田さんは独立し、「レストラン ナカタ」をオープン。
開店当初の代表メニューはカレー。
「洋風カツ丼は、小松パーラーでも出していたので、うちはカレーでと」と中田さん。
「小松パーラー」が閉店後、伝統の味を受け継ぐ店となり、自慢のカレーと両輪となって、常連たちに愛される店、そして「洋風カツ丼」お目当ての遠来のグルメが集まる店になっています。
伝統の「洋風カツ丼」は、皿の上のライスに揚げたてのトンカツがのり、その上に昔ながらのソースがかかったもの。
デミグラスソースではなく、ケチャップをベースに、醤油、砂糖で味付けされ、小麦粉でとろみを付けたもの。
まさに、昭和初期、日本人の味覚に合うよう考えらた「洋食」なのです。
B級グルメブーム、町おこしの風にのって、長岡市内の多くの店が「洋風カツ丼」をメニューに取り入れ、今ではへぎそば、「イタリアン」と並んで長岡を代表するグルメになっています。
ちなみに、「レストラン ナカタ」の看板メニューは、実はポークカレー(創業時からのメニューです)。
中田将富さんイチオシは、ビーフカツカレーとのこと。
セージ、ローリエ、カルダモンなど20数種のスパイスを使い、2晩じっくり寝かせて仕上げたもの。
今では、2代目となる土田智佳子さんが店を守っています。
レストラン ナカタ | |
名称 | レストラン ナカタ/れすとらん なかた |
所在地 | 新潟県長岡市坂之上町2-3-6 |
電車・バスで | JR長岡駅から徒歩5分 |
ドライブで | 関越自動車道長岡ICから約6km |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | レストラン ナカタ TEL:0258-34-3305 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag