商船三井クルーズが運航する豪華客船「にっぽん丸」。巨艦がブームのクルーズ船のなかで、2万2472tというコンパクトな船体を活かし、根室海峡の羅臼港など全国各地に寄港。しかも寄港地で食材を載せ、シェフが船内調理するという、ほかにないグルメな船として数多くのファンのいる名クルーズ船です。
2026年春のクルーズには様々なイベントも用意
1990年に就航し、2000本以上のクルーズを実施。
国内外400以上の港に寄港、延べ60万人以上という利用者がいます。
航行した距離は、533万2384km、地球133周分にも及んでいます。
レジャークルーズ船の先駆けとして2010年と2020年に2回の改装を実施。
2回目の改装からまだ5年しか経っていませんが、就航35年ということ、そして商船三井クルーズとしては「MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)」の就航に続き、2026年後半に新たなクルーズ船(3万2477t)が就航する予定もあって(「にっぽん丸」同様に比較的にコンパクトな船)、3隻態勢ではなく、2隻での運航のため、惜しまれつつも引退になったのです。
「にっぽん丸」を運航する商船三井は、前身が外洋航路で活躍した大阪商船で、「あるぜんちな丸」、「ぶらじる丸」などの移住に使われた船の実績をも有し、ハイグレードながら、ほっとするアットホームなサービスに定評があります。
そのフラグシップである「にっぽん丸」の塗装も、往時の外洋航路の貨客船を思わせるもの。
横浜港が母港ですが、入出港時に重要文化財「氷川丸」(1万1622t/日本郵船の北太平洋航路で活躍)の横を通ると、ちょっぴり似た雰囲気を醸し出しているのは、そうした外洋航路の歴史を船体のカラーリングや設計で具現化しているから。
同時に船内のサービスなどでも大阪商船がルーツの商船三井らしさを今に伝えているのが、この「にっぽん丸」で、単なるクルーズ船の引退以上の大きな意味があります。
2026年2月以降のコースは今後の発表を待たねばなりませんが、2026年4月と5月のクルーズ実施期間は、ゆかりの寄港地から旬の食材を取り入れる特別なディナーや、乗船客へのプレゼントも予定しているとのこと。
商船三井「にっぽん丸」が2026年5月10日引退! まもなく乗り納めに! | |
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