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北斎館

北斎館

怒涛図 『男浪図』/北斎館

長野県上高井郡小布施町、絵師・葛飾北斎(かつしかほくさい)が晩年に滞在した地、小布施(おぶせ)で描いた、肉筆画、画稿など40点余りを常設展示する美術館が、北斎館。『怒涛図』(どとうず)と通称される上町屋台に描かれた天井絵は、必見の価値があります。

上町祭屋台天井絵『怒濤図』(北斎の肉筆画)は必見!

左が東町屋台、右奥が上町屋台

細やかな心象描写と緊張感にあふれた肉筆画は、彼の通常の浮世絵とは異なり、実に興味深いもの。注目の怒涛図は、東町屋台に『龍図』・『鳳凰図』、上町屋台に『男浪』(おなみ)・『女浪』(めなみ)の『怒涛図』が描かれており、迫力充分。

『男浪』・『女浪』は、弘化2年(1845年)〜弘化3年(1846年)にかけて制作されたもので北斎、最晩年の力作です。
『怒濤図』の四周を彩る縁絵は、北斎の下絵を基に小布施の儒学者・高井鴻山(たかいこうざん)が彩色です。
天保13年(1842年)の秋、北斎83歳のとき初めて小布施の高井鴻山(37歳)のもとを訪れ、鴻山は北斎に入門、自宅に「碧漪軒」(へきいけん/碧漪=青いさざ波の意)というアトリエを建てて厚遇しています。

北斎は高井鴻山のことを「旦那様」と呼んで「碧漪軒」に一年余り滞在、絵の制作に没頭したのです。

北斎館の常設展は、東町屋台、上町屋台のほか、『富士越龍』(ふじこしのりゅう)、『白拍子』(しらびょうし)、『椿と鮭の切り身』など貴重な肉筆画を展示しています。

北斎館にはアートギャラリーとカフェを融合した「ガラリ」があり、1階の「ガラリ Café」では、手のひらサイズの「タルトレット」、小布施牧場とコラボレーションして生まれた「ジャージー牛乳ソフトクリーム」などを味わうことができます(小布施散策途中での外来利用も可能)。

北斎館
名称 北斎館/ほくさいかん
所在地 長野県上高井郡小布施町小布施485
関連HP 北斎館公式ホームページ
電車・バスで 長野電鉄小布施駅から徒歩10分
ドライブで 上信越自動車道小布施スマートICから約2km
駐車場 10台/有料
問い合わせ 北斎館 TEL:026-247-5206/FAX:026-247-6188
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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