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戸隠神社奥社

戸隠神社奥社

長野県長野市、奥社バス停から森のなかにのびた参道を、約2kmたどった戸隠(とがくし)山中腹に鎮座する神社が戸隠神社奥社。祭神は「天の岩戸」を実際に開けた強力の持ち主、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)で、御利益は五穀豊穰、心願成就。左手の神社は、水神・農商神の九頭竜社です。

戸隠山を背にする山岳霊場の聖地

奥社裏ののこぎり状の戸隠山の山陵は、山岳信仰の昔を彷彿とさせます。
奥社祭神の天手力雄命が投げた「天の岩戸」が戸隠山になったという岩戸伝説も(『戸隠山顕光寺流記』、『戸隠本院昔事縁起』)。
この戸隠神社奥社が今も戸隠山への登拝道の入口で、蟻の戸渡り(蟻の塔渡り)から八方睨への険路は奥社参拝後に始まります。

奥社への参道は2kmにわたり、そのなかほどに茅葺きの赤い随神門が建ち、その先は天然記念物にも指定されている樹齢約400年を超える杉並木が続いています。
慶長17年(1612年)、江戸幕府から千石の朱印地を拝領した際、植樹されたもので約300本の杉が並んでいます。
随神門は、神仏習合時代の仁王門で、明治初年まではこの先に邪悪なものが入らないようにと明応7年(1498年)造立、阿形(あぎょう)、吽形(うんぎょう)2体の仁王像(木造金剛力士像)が睨みを利かしていました(仁王像は、長野市の寛慶寺に移設)。

平成22年に行なわれたJRグループの「信州デスティネーションキャンペーン」に並行してJR東日本「大人の休日倶楽部」テレビCMの長野県「戸隠篇」で、女優・吉永小百合が戸隠神社の奥社参道を歩くシーンが放送され(JR東日本管内)、話題になりました。

奥社と並ぶ九頭竜社に祀られる九頭龍大神は、この地の地主神(じぬしのかみ)だと推測され、九頭龍大神が、天手力雄命を迎え入れたという伝承があります。

嘉祥2年(849年)、飯縄山に登拝した学問行者が奥社の地で修験を始め、以降、修験道の聖地として隆盛し、戸隠流忍術をも生み出しています。

平安時代後期に、仏教、修験道、神道が習合し、神仏習合の戸隠山勧修院顕光寺となり、修験道場戸隠十三谷三千坊として比叡山延暦寺、高野山金剛峯寺とともに三千坊三山として繁栄します。

戸隠山勧修院顕光寺は、明治の神仏分離で戸隠神社となり、その奥院が奥社となっています。
明治の神仏分離以前は、随神門から奥院(現・奥社)の間には子院(塔頭寺院)が並び、奥院には、廃仏毀釈までは聖観音菩薩が祀られていました(現在は長野県千曲市の長泉寺本尊となっています)。

戸隠信仰を理解し霊気を身にまとうためにも、戸隠に来たなら、ぜひ、聖なる地・そして戸隠信仰のルーツでもある奥社まで足を伸ばしましょう。

ちなみに、戸隠神社は、奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の5社で成り立っています。
奥社は、御神籤(おみくじ)授与、予約で祈祷も可能。

画像協力/(公財)ながの観光コンベンションビューロー

戸隠神社奥社
名称 戸隠神社奥社/とがくしじんじゃおくしゃ
所在地 長野県長野市戸隠奥社
関連HP 戸隠神社公式ホームページ
電車・バスで JR長野駅からアルピコ交通路線バスループ橋経由戸隠高原行きで1時間7分、奥社入口下車、徒歩30分
ドライブで 上信越自動車道長野ICから約31km
駐車場 200台/無料
問い合わせ 戸隠神社奥社 TEL:026-254-2001
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

戸隠神社中社

長野県長野市、平安時代から修験者が集うなど、信仰の地だった戸隠(とがくし)。その中心となるのが戸隠神社中社(ちゅうしゃ)で、宝光社(ほうこうしゃ)、奥社、九頭龍社、火之御子社の5社をあわせて戸隠神社と総称されています。宝物殿「戸隠神社青龍殿

戸隠森林植物園

長野県長野市の戸隠高原(とがくしこうげん)にある森のリクリエーション利用と、森林に関する知識を学ぶ場として、長野県と長野営林局が整備した自然公園が、戸隠森林植物園。71.34haの敷地には、「植物観察園」、「モミの木園地」、「水ばしょう園」

 

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