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光前寺

光前寺

長野県駒ヶ根市の駒ヶ根高原にある天台宗の別格本山の寺、光前寺(こうぜんじ)。天台宗信濃五山(戸隠山の顕光寺・善光寺・更科八幡神宮寺・津金寺・光前寺)のひとつに数えられた名刹で、霊犬早太郎の説話と、国の名勝に指定される庭園で知られています。

霊犬早太郎伝説が残る古刹

長野県の県宝に指定の三重塔
国の名勝に指定された築山泉水庭

寺伝では貞観2年(860年)、仁の弟子、本聖上人(ほんじょうしょうにん)の開基とありますが、古い記録は武田勝頼と織田信忠との合戦などで失われています。

光前寺は、中世には武田家、近世には徳川家の保護を受け、両家の祈願所として信仰を集めています。
徳川幕府からは地方寺院としては破格の60石の寺領と10万石の大名格を与えられ繁栄。

嘉永元年(1848年)再建の三門、嘉永4年(1851年)再建の本堂をはじめ、文化5年(1808年)再建で長野県の県宝の三重塔、室町時代築で国の重要文化財に指定される弁天堂など、境内の杉林の中には数多くの建築物がたたずんでいます。
本尊は不動明王(秘仏)。

本堂前庭や休息所にあたる本坊の奥にある庭園も美しく、2つの庭を含め寺全体が国の名勝庭園に指定されています。

参道途中の石垣には、ヒカリゴケが自生。
石のすき間をのぞくと、緑色の光を放つ苔が観察できます。
4月中旬に開花する枝垂桜はライトアップも実施。
毎年4月29日には、『春の例大祭』(稚児行列)が執り行なわれています。

杉の巨木茂る参道
紅葉の三門
嘉永4年(1851年)再建の本堂
文化5年(1808年)再建の三重塔
霊犬早太郎
遠江国見附村(現・静岡県磐田市見付)では、毎年田畑が荒らされるため、矢奈比売神社の祭りの夜に村娘を人身御供として神に捧げていました。
延慶元年(1308年)、神様がそんな悪事をはたらくはずがないと通りすがりの旅の僧侶が正体を確かめると怪物は「信州の早太郎おるまいな」という言葉を残して娘をさらっていったのです。
僧侶は、信州に入って早太郎を探し、光前寺の早太郎を和尚から借受けて怪物を退治します。
深い傷を負った早太郎は、光前寺までたどり着くと息絶えたと伝えられています。
本堂の横に霊犬早太郎の墓が祀られています。
この関係で、駒ヶ根市と磐田市は友好都市になっています。
光前寺
名称 光前寺/こうぜんじ
所在地 長野県駒ケ根市赤穂29
関連HP 光前寺公式ホームページ
電車・バスで JR駒ヶ根駅から伊那バス、中央アルプス観光バスしらび平行きで10分、切石公園下車、徒歩15分
ドライブで 中央自動車道駒ヶ根ICから約1.5km
駐車場 100台/無料
問い合わせ 光前寺 TEL:0265-83-2736/FAX:0265-83-4800
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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