奈良県南部に位置する野迫川村(のせがわむら)。令和2年国勢調査によれば、野迫川村の人口は357人。愛知県の豊根村(482人)などを抑えて、離島を除く日本でもっとも人口が少ない自治体ということになります。そのキャッチフレーズは「天空の国」で、一年を通して雲海を見ることができるのが売りです。
「天空の国」で雲海を眺める訪日外国人も多数
「天空の国」というのはネパールのイメージですが、国内で「天空の国」とPRするのが奈良県吉野郡野迫川村。
奈良県の西南の端にあり、和歌山県と隣接。
野迫川村の北側には高野町(高野山があります)があり、村の南端、十津川村(とつかわむら/奈良県最南端の村)との境にそびえる伯母子岳(おばこだけ/1344m)を最高点に、標高400mが最低標高という高所に位置する村です。
可住地面積が2.1%というのも全国最小。
谷が多い、複雑な地形ですが、稜線を走る奈良県道733号(川津高野線)・奈良県道53号(高野天川線)沿いの標高980m地点にには雲海景勝地と名付けられた展望台があるほか、荒神岳(標高1260m)の山上に鎮座する荒神社(立里荒神)は、雲海観賞スポットとして有名です。
冬は寒冷で雪が積もり、逆に夏場は冷涼で避暑地としても絶好ですが、さすがに「天空の国」だけあって、大阪方面からは高野山から高野龍神スカイライン(国道371号)経由、奈良方面からは国道168号・天川村から奈良県道53号(高野天川線)に入るなど、アクセスに難があります。
それだけに関西圏では「近場の異空間」として注目の村となっていて、近年は、訪日外国人客も数多く「天空の国」を目指してやって来ます。
「野迫川温泉 ホテルのせ川」、「民宿かわらび荘」など人気の宿は早めの予約が必要です。
ちなみに利用を含めると、伊豆諸島の青ヶ島村が169人で全国一小さい自治体になっていますが、野迫川村の357人は、同じ伊豆七島の御蔵島村(323人)、利島村(327人)、沖縄県の渡名喜村(346人)と同レベルの人口で、鹿児島県の三島村(405人)よりも少ないということに。
離島を除き日本一人口の少ない野迫川村は、雲海が自慢の「天空の国」 | |
所在地 | 奈良県吉野郡野迫川村 |
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