長崎県佐世保市三川内町、明治32年、三川内焼(みかわちやき)の高い技術を後世に伝えるために開設した施設が三川内陶磁器意匠伝習所。三川内皿山地区には、三川内陶磁器意匠伝習所跡が残され(案内板があるのみ)、散策途中に立ち寄ることができます。
豊島政治が開いた伝習所があった地
平戸藩の藩窯として栄えた三川内焼は、明治以降、平戸藩の後ろ盾を失い、苦しい状況に陥りましたが、地元の豪農・豊島政治が明治7年、古川運吉から「満宝山商舗」を引き継ぎ、明治18年には旧皿山代官所跡に商店を開店、三川内焼の再建に乗り出します。
韓国や中国で陶磁器の視察を行ない、技術の向上や消費者のニーズに合わせた意匠の改良を唱え、内外の博覧会へ出品し、三川内焼の価値を高めてもいるのです。
そして、その高い技術を守るために創設したのが「三川内陶磁器意匠伝習所」で、藩窯時代の技術の継承に尽力し、自らも所長を務めています。
熟練した陶工だけでなく、東京美術学校(現在の東京藝術大学)から講師を招き、三川内焼の優れた技術、そして芸術性を若い陶工たちに伝授したのです。
豊島政治が三川内焼の中興の祖といわれるのはそのため。
三川内陶磁器意匠伝習所跡 | |
名称 | 三川内陶磁器意匠伝習所跡/みかわちとうじきいしょうでんしゅうしょあと |
所在地 | 長崎県佐世保市三川内町 |
電車・バスで | JR三河内駅から徒歩25分 |
ドライブで | 西九州自動車道佐世保三川内ICから約6km |
問い合わせ | 佐世保観光情報センター TEL:0956-22-6630 |
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