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海神神社

海神神社

長崎県対馬市にある対馬国一之宮が海神神社(かいじんじんじゃ)。社伝によれば、神功皇后が三韓征伐からの帰途、新羅(しらぎ)征服の証に旗八流をを納めたことに由来するという古社。韓国の窃盗団による盗難事件のあった銅造如来立像(平成27年に返還)は、国の重要文化財に指定されています。

照葉樹で覆われた伊豆山に鎮座

平安時代編纂の『延喜式神名帳』に記載されてる式内社が対馬島内に29社もある神々の島・対馬ですが、それを代表するのが対馬国一之宮の海神神社。
木坂山(伊豆山)の山頂に鎮座する古社で、太古からの原生林が残され、「木坂野鳥の森」になっています。
伊豆山のイヅ(稜威・厳)とは神霊を斎き祀ることの意。

主祭神は竜宮に住むとされる豊玉姫命(とよたまひめのみこと=海神・豊玉彦命の娘)。
明治の神仏分離以前は、神功皇后の旗八流を納めた所として八幡本宮と号し、対馬一ノ宮と称していましたが、明治4年の神仏分離の際に海神神社に改められています。

「照葉樹で覆われたこのまるい伊豆山は、海上からその山容をみれば雲などを湧きあがらせてまことに奇(くす)しき山であるにちがいない。ここに対馬の海部(海洋民俗)たちが、自分たちの住まいである船と航海の安全をいのって海(わだつみ)の神をまつったのは、当然であるかと思える」(司馬遼太郎『街道をゆく13 壱岐対馬の道』)。

宝物も豊富で、国の重要文化財に指定される阿弥陀如来像一体(銅造・新羅仏)にほか、神代矛6本(青銅広矛/弥生時代)、鏡28面(高麗鏡・胡州鏡・和鏡)、仮面8面(木造/鎌倉時代~南北朝時代)などがあります。

春分の日と秋分の日には同緯度にある伊勢神宮から太陽が昇り、国生みの島・淡路の伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)を通り、対馬国一之宮の海神神社(かいじんじんじゃ)に沈むという、まさに太陽の通り道に位置するという神秘的なパワースポットにもなっています。

ちなみに、律令時代の対馬国の国府は、現在の対馬市厳原町国分の対馬市役所あたりにあったと推測されていますが遺構はみつかっていません。
国分寺に代わる島分寺は、金石城(厳原城)の地にあり、発掘調査から伽藍配置が明らかになっています。
島分尼寺、総社に関しても不詳です。

海神神社
名称 海神神社/かいじんじんじゃ
所在地 長崎県対馬市峰町木坂247
関連HP 対馬観光物産協会公式ホームページ
ドライブで 厳原港から約50km、対馬空港から約38km
駐車場 あり/無料
問い合わせ 対馬観光物産協会 TEL:0920-52-1566
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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