沖縄本島北部、沖縄県名護市の入口に立つガジュマルの巨木が、ひんぷんガジュマル。国の天然記念物に指定される樹齢300年、樹高約19m、幹周りは約10mの巨樹。樹冠の広がりは最大30mにも及ぶ立派なもの。樹下に置かれている石碑「三府龍脈碑」(さんぷりゅうみゃくひ)の別名「ヒンプンシー(屏風石)」が名の由来です。
名護市の入口に立つガジュマルの巨木
中国から伝わった「ヒンプン」は本来の語源は屏風ですが、沖縄では屋敷塀の代わりという機能面だけでなく、悪霊を防ぐといわれ、信仰の対象としての意味をも有しています。
名護大通り(沖縄県道84号名護本部線)は、ひんぷんガジュマルを除けるように左右を通り、その姿はまるで街の守り神のよう。
17世紀にはすでにその姿が有名だったという巨樹です。
樹下の「三府龍脈碑」は、首里から名護への遷都、名護における運河建設の要求を背景に、1750年、琉球王国の宰相・蔡温(さいおん)が名護に建立した石碑(復元)。
琉球王国は国頭府、中頭府、島尻府の三府全体で一体をなす龍のようなもの(三府龍脈)と、遷都を戒め運河を掘ると龍脈が分断するという内容の碑文になっています。
当初の「三府龍脈碑」は沖縄戦で不明となり(幸地川の河床から破片の一部を発見)、現在の石碑は昭和37年の復元。
碑の立つ場所ももともとはガジュマルの根元ではありませんでした。
ひんぷんガジュマル | |
名称 | ひんぷんガジュマル/ひんぷんがじゅまる |
所在地 | 沖縄県名護市大東1-1・城2-4 |
関連HP | 名護市観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 沖縄自動車道許田ICから約6km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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