沖縄県那覇市安里3丁目、琉球王府から庇護された琉球八社(末吉宮、波上宮、沖宮、識名宮、普天満宮、安里八幡宮、天久宮、金武宮)の一社で、八社のなかでは唯一の八幡宮(他は沖縄に伝わった熊野三所権現を祀る熊野信仰の社)が、安里八幡宮(あさとはちまんぐう)。
琉球八社唯一の八幡宮で、尚徳王が創建
『琉球神道記巻第5』によればの7代・尚徳王(しょうとくおう)時代の1466年(明成化2年、文正元年)、第5代琉球国王・尚泰久王(しょうたいきゅうおう)の遺志を継いで喜界島を攻略する際に八幡大菩薩を祀ったとしています。
武勇に勝れた英明な王と伝えられる尚徳王は、中国交易を中心にシャム(現在のタイ)にまで交易を広げた王で、八幡大菩薩を信仰し(死後の神号も八幡按司)、安里八幡宮とその神宮寺(神社を管理する寺)・神徳寺、天界寺を創建しています。
神仏混淆の時代には道を隔てて建つ神徳寺と一体となって信仰され、琉球舞踊『上り口説』にも謡われています。
社殿が建つ高台は、沖縄戦でも有名なシュガーローフの戦いの戦場・慶良間チージ(わずか7日間の間で5000人以上が死んだともいわれる沖縄戦最大の激戦/日本軍は「安里52高地」と呼称)。
社殿の北側に慶良間チージ(安里52高地)が位置しています。
そのため、沖縄戦の激しい戦火を受けて社殿は焼失し、米軍統治下には教会の敷地と化していました。
現在の社殿は、復興を願う多くの人の尽力で平成5年に再建されたもの。
現在の祭神は、応神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、玉依姫尊(たまよりびめのみこと)。
安里八幡宮 | |
名称 | 安里八幡宮/あさとはちまんぐう |
所在地 | 沖縄県那覇市安里3-19-14 |
関連HP | 那覇市公式ホームページ |
電車・バスで | ゆいレール安里駅、おもろまち駅から徒歩10分 |
ドライブで | 那覇空港から約7km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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