沖縄県那覇市上之屋、天久寺(あまくぬてぃら)とも呼ばれる真言宗の寺が、聖現寺(せいげんじ)。琉球王国に庇護された琉球八社(末吉宮、波上宮、沖宮、識名宮、普天満宮、安里八幡宮、天久宮、金武宮)のひとつ天久宮の別当寺だった寺です。沖縄戦で大きな被害を受け、本堂は昭和33年の再建。
ペリーも宿所とした那覇・泊の名刹
寺のある泊は、琉球王国時代に周辺諸島から王国へ送られる物資の集積地。
13世紀の後期には公館として泊御殿(とまいうどぅん)を建設し、公倉に諸島からの献上物を蓄えた場所です。
その後、天久宮創建に際して、公倉を寺にしたのが聖現寺と伝えられます。
成化年間(1465年〜1487年)、咄海禅師の開山で、開山時代には東接して天久宮が建っていました。
本尊は正観音菩薩。
熊野三社大権現の本地仏は、阿弥陀仏、薬師如来、十一面観音で、聖現寺も熊野三社大権現を祀っています。
創建当初は臨済宗でしたが康熙10年(1671年)、真言宗に。
これは、琉球八社(神社)の別当が禅宗であるのは慣例からしておかしいから。
江戸時代後期、イギリス艦隊の来航時には聖現寺が臨時の宿所となり、フランス艦来航時にはフランス人神父フォルカードが滞在するなど居留地的な意味合いを有していました。
ペリー来航時、ペリー提督もここを宿所としています。
現在の寺地は、もとの場所の後方の台地に、昭和33年に再建されたもの。
地元で「へいりんがま」と呼ばれ、「子授かり」のご利益がある自然洞窟が墓地にあります。
聖現寺 | |
名称 | 聖現寺/せいげんじ |
所在地 | 沖縄県那覇市上之屋392 |
関連HP | 那覇市公式ホームページ |
電車・バスで | ゆいレール美栄橋駅から徒歩20分 |
ドライブで | 那覇空港から約5.5km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 聖現寺 TEL:098-868-7731 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag