沖縄県宮古島市、宮古島の北端、西平安名崎の東4kmほどの海上に位置するのが、大神島(おおがみじま)。周囲2.23kmの島の北端の海岸線には、キノコ型の奇岩(ノッチ)が林立しています。ノッチとは基部が浸食された岩のこと。隆起石灰岩の巨岩が波で現れ、基部がえぐられてキノコ状になっています。
偉大なる神の島の海岸線にある、圧巻のキノコ岩や転石群
波食窪(はしょくくぼ)というのが正式名で、英語のノッチ(notch= V字型の刻み目、切り込み、凹み)から波食ノッチ、さらに単にノッチと呼ばれています。
古くから、偉大なる神の島、恐れ多い神の島と崇められ、島全体が禁忌の扉に閉ざされてきた大神島ですが、島の北西端と、南端部にキノコ岩群が形成され、ノッチが発達し海岸に巨大転石が散在する奇観から、島が神聖視されたひとつの理由だったのかもしれません。
ノッチを形成する巨岩は、陸から離れたいわゆる離れ岩で、海岸の石灰岩の断崖が離岸流などで浸食され、海水中の炭酸ガスで溶食されることで、基部が浸食されてキノコ状になったのです。
大神海運の着岸する「ウカンかりゆす」が着岸する大神港(大神漁港)から時計回りに島を半周する海岸道路を歩けば、奇岩(ノッチ)群を見学できます。
神が宿るといわれる大神島ですが、最高地点である大神島遠見台周辺には多数の御嶽(うたき)があるので、マナーを守って見学を(神聖な場所なのでむやみな立ち入りは控えましょう)。
大神島にが島人が大切に守ってきた伝統やルールが数多くあり、島人さえも禁足地となっている御嶽もあるため、島外の人は、ガイド同伴以外の場合は御嶽などに安易に近寄らないのが賢明。
5日間、秘儀が続く神事『ウヤガン』の際には入島は可能ですが、大神島遠見台などのある山中へは入ることはできません。
島の探勝は、島の自然や民俗を理解するためにも「大神島のおじいの観光ガイド」(要予約)の利用がおすすめです。
奇岩(ノッチ) | |
名称 | 奇岩(ノッチ)/きがん(のっち) |
所在地 | 沖縄県宮古島市平良大神 |
電車・バスで | 宮古島・島尻漁港から定期船15分で大神島 |
問い合わせ | 大神島観光協会 TEL:0980-72-5350 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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