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硫黄鳥島

硫黄鳥島

沖縄県島尻郡久米島町、沖縄県の最北端に位置する絶海の孤島(無人島)が、硫黄鳥島(いおうとりしま)。沖縄県唯一の活火山(硫黄鳥島火山)で、中世には明へと輸出する硫黄を産出したことから、琉球王国と明との朝貢貿易における重要な島となっていました。

沖縄県最北の無人島は沖縄県で唯一の活火山

硫黄鳥島は、沖縄県ですが、地理的には奄美群島(鹿児島県)に近く(徳之島から西へ65km、吐噶喇列島の島列を南西に延ばした場所)、霧島火山帯の最南端に位置しています。
2つの外輪山と中央火口丘を有する三重式の火山で、北西に溶岩ドームの硫黄岳(山頂に直径500mの火口)、南東のグスク火山(直径500mの火口があり、火口内には扁平な溶岩ドーム)という2つの火山があります。
琉球の支配下で、江戸時代にもたびたび噴火活動が記録されています(記録される噴火はすべて硫黄岳周辺から)。

琉球に侵攻し、実質的な支配下に置いた薩摩藩も、明国との朝貢貿易と琉球の安定支配を考慮して、琉球領のままに硫黄採掘を優先しています。

明治36年4月、島民は大鳴動、降灰、地震の頻発から久米島に移住し(島民の久米島移住後も硫黄の採掘は継続)、昭和34年にも噴火で全島民86人が移住、さらに昭和42年にも火山活動で硫黄採掘者が退去し、以降は無人島になっています(昭和43年にも航行する船が噴火を目撃)。

久米島町の鳥島地区は、かつて硫黄鳥島で暮らした人々が拓いた町で、七嶽神社(ななうたきじんじゃ)は、硫黄鳥島あった7つの御嶽(うたき)の砂を集めて壺に入れ、御神体として居住地に合祀したもの。
境内には鳥島移住記念之碑が立ち、硫黄抗の爆発から島民の話し合いなど移住に関する経緯(いきさつ)が記されています。

ちなみに沖縄県では硫黄鳥島と久米島が火山島ですが、久米島の火山活動は350万年前頃に終息しています。

画像協力/海上保安庁

硫黄鳥島
名称 硫黄鳥島/いおうとりしま
所在地 沖縄県島尻郡久米島町鳥島
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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