大阪府大阪市道修町(北浜)にある日本医薬総鎮守で、神農さんと通称されるのが、少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)。北船場の道修町は、江戸時代初期から薬問屋が集まっていた場所で、今も薬関係の会社が多く、医薬品関係者の参拝も多い社です。
近年は病気だけでなく、感染症退散祈願、ペット祈願も
江戸時代の薬問屋は、輸入された唐薬種(とうやくしゅ)の品質鑑別が難しい仕事で、人の命を預かる大事な仕事であることから仲介仲間が京・五条天神宮の祭神で日本の薬祖神である少彦名命(すくなひこなのみこと)を勧請、中国の薬祖神である神農(しんのう=本草学の始祖であるという伝説的な存在)を合祀して少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)を創建したのが始まり。
文政5年(1822年)、大坂市中で疫病(コレラ)が流行ったとき、道修町の薬種業仲間が疫病除薬として虎の頭の骨を配合した「虎頭殺鬼雄黄圓」という丸薬を製造、少彦名神社の神前で祈祷をして庶民に無料で配布。
このとき少彦名神社は病除祈願の「張り子の虎」を授与し、その霊験が灼かだったので以来、「張り子の虎」が厄除けのお守りとして親しまれ、この神社のシンボルにもなっているのです。
神農さん(しんのうさん)と親しまれ、健康を祈願する参拝客が多いのが特徴。
初穂料を奉納すれば花詞(はなことば)の御札が授与されています。
毎年11月22日~23日の2日間には、『神農祭』が斎行。
2日間で5万人の参拝者を集め、大阪の年中行事のひとつとなっています。
大阪の一年の祭りは1月9日〜11日の『戎祭り』(えびすまつり=十日戎)で始まり少彦名神社の『神農祭』で終わることから「とめの祭り」との愛称も。
また、毎月23日の8:30分、12:30の2回、『献湯祭』を執り行なっています。
鈴虎、豆神虎、福虎、大福虎など愛らしい授与品も多数。
周辺には動物用医薬品メーカーも多いことから、ペット祈願、ペットの七五三も実施しています。
少彦名神社 | |
名称 | 少彦名神社/すくなひこなじんじゃ |
所在地 | 大阪府大阪市中央区道修町2-1-8 |
関連HP | 少彦名神社公式ホームページ |
電車・バスで | 大阪メトロ北浜駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 少彦名神社 TEL:06-6231-6958/FAX:06-6231-6970 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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