文治元年(1185年)、四天王寺の別当・慈円に請われて法然が結んだ草庵が始まりという大阪市天王寺区の古刹が一心寺。慶長元年(1596年)、三河出身で徳川家康に見出され佐倉・清光寺に住持したという僧侶・本誉存牟(ほんよぞんむ)上人が法然の旧跡である地に寺を再興しています。大坂の陣で、徳川家康が陣を構えたのがこの一心寺です。
大坂冬の陣・大坂夏の陣で家康が陣を構えた寺
徳川家康は大坂冬の陣・大坂夏の陣の際に茶臼山に隣接した一心寺に陣を構えています。
境内には大坂夏の陣の天王寺・岡山の戦いで戦死した本多忠朝(ほんだただとも)の墓があり、断酒の仏様として崇められています。
本多忠朝は、慶長19年(1614年)、大坂冬の陣で酒を飲んでいたために不覚をとり、翌年の夏の陣の天王寺・岡山の戦いで汚名返上と先鋒を務め、毛利勝永軍に正面から突入、戦死しているのです。
死の間際、「戒むべきは酒なり」と語ったと伝えられているため、断酒の仏様として知られているのです。
家康はその死を悼み、忠朝の遺児・本多政勝を大和郡山藩主として封じています。
慶長4年(1599年)、大坂で没した家康の8男・松平仙千代の墓(五輪塔・法名=高岳院殿華窓林陽大童子)もあることから徳川家康との密なる関係がよくわかります。
宗旨に関係なく参詣や納骨を受け入れる寺(納骨冥加料が必要)としても有名で、納骨された骨で骨仏(阿弥陀如来像)を制作安置しています。
一心寺 | |
名称 | 一心寺/いっしんじ |
所在地 | 大阪府大阪市天王寺区逢阪2-8-69 |
関連HP | 一心寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR・大阪メトロ天王寺駅、近鉄阿倍野駅から徒歩10分 |
ドライブで | 阪神高速14号松原線天王寺出口から約200mで天王寺公園地下駐車場 |
駐車場 | 天王寺公園地下駐車場(500台/有料) |
問い合わせ | 一心寺 TEL:06-6771-0444/FAX:06-6771-0544 |
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