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高井田横穴群

高井田横穴群

大阪府柏原市高井田、大和川の北側、南へ張り出す尾根の斜面を利用して6世紀中頃〜7世紀前半(古墳時代後期)に築かれた横穴墓群が、高井田横穴群(たかいだよこあなぐん)。JR関西本線・高井田駅のすぐ北側に高井田横穴公園として整備され、まさに駅前横穴墓群といった感じ。国の史跡に指定。

横穴墓のうち27基に線刻壁画が描かる装飾古墳に

現在、凝灰岩(室生火山岩)の崖をくり抜いた横穴墓は162基が確認され、実際は200基以上あるものと推定されています。
高井田横穴群は、地形や横穴の分布状況により、大きく4つの支群(グループ)に分類され、東側から第1支群(大阪府立修徳学院の敷地内/25基、国の史跡の指定範囲外)、第2支群(高井田横穴公園東側/54基)、第3支群(高井田横穴公園西側/32基)、第4支群(高井田横穴公園西側/51基)と広がっています。
それぞれの支群は、3基前後のさらに小さいグループに分けられ、家族単位で埋葬されていると推測されていますが、確定には至っていません。

埋葬施設である玄室(げんしつ)は6畳ほどのスペースがあり、天井はドーム状。
天井中央の高さは170cm~180cmほどで、大人が立つことのできる大きさがあります。

発見された横穴墓のうち27基に人物、馬、船、鳥、魚、樹木、蓮の花、葉、そして記号のようなものなどの線刻画が施されています。
もっとも有名な線刻画は、ゴンドラ形の船に乗る人物の壁画で、中心の人物は旗か槍のようなものを手にし、その両脇にはオールを持つ人物と、碇を持つ人物が小さく描かれています。

高井田横穴群では、ほとんどの横穴が盗掘を受け、出土した副葬品は耳環、玉、紡錘車、埴輪、土器、ミニチュア炊飯具などですが、出土品から見る限り、被葬者は武人集団ではないことも判明しています。

事前に5名以上で柏原市立歴史資料館に申し込めば、横穴内部の見学も可能ですが、毎年5月と10月の第3土曜日には、横穴の特別公開を実施、ガイドツアーも行なわれています。


柏原市内には、高井田横穴群のほかにも、安福寺横穴群(玉手町)、玉手山東横穴群(旭ヶ丘)があり、大阪府随一の横穴墓密集地帯になっています。

第2支群12号の線刻壁画
高井田横穴群
名称 高井田横穴群/たかいだよこあなぼぐん
所在地 大阪府柏原市高井田1598
関連HP 柏原市公式ホームページ
電車・バスで JR高井田駅から徒歩5分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 柏原市文化財課 TEL:072-976-3430/FAX:072-976-3431
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

安福寺横穴群

大阪府柏原市玉手町、玉手山公園の北、玉手山安福寺の参道にあるのが、安福寺横穴群(あんぷくじよこあなぐん)。6世紀中頃〜7世紀初め(古墳時代後期)の築造とされる横穴墓で、凝灰岩(ぎょうかいがん)の崖に40基ほどが確認されています。参道にあるの

 

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