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名古屋の中心部に「金のシャチホコ」がズラリと並ぶ国道が!

愛知県名古屋市東区の国道41号(地元では空港線と通称)の高岳~清水口1km区間の間、歩道ガードレールに金シャチ(金のシャチホコ)のレリーフが並んでいます。その数なんと200個以上。しかも国道の上は高架で名古屋高速1号楠線が走っています。いつ誰が何のために設置したのかも謎に包まれています。

240個もの金シャチが並ぶのは施工会社のアイデア

名古屋城天守の屋根の上にある「金のシャチホコ(鯱)」。
名古屋人なら知らない人はいない金シャチ(金鯱)ですが、その名古屋城は北西に少し離れています。

CBCテレビの人気番組『道との遭遇』でも紹介されましたが、その調査(国土交通省・名古屋国道維持第一出張所に確認し、工事担当者を取材)によると、2007年に遮音壁を設置した際に、その遮音壁の上に配されたもので、当時担当した岡崎市の施工会社のアイデアで金シャチを設置したのだとか。
番組では名古屋城とはあまり関係がなく、名古屋らしいものをと担当者が考えて、国交省に提案、異例の受け入れが実現し、240個もの金シャチが並ぶことになったと解説しています。

でもここに大きな見落としも。
実は金シャチが並ぶ北辺の清水口は、藩政時代に名古屋城の東の要所とされていた場所。
周辺にはよく見ると堀跡や石垣、巨大なクスノキ(東片端の大楠)も残されています。

東側から名古屋城に入る場合、この清水口を必ず通過したのです。
実際の清水口はもう少し西側の地下鉄名城線・名古屋城駅一帯ですが、交差点名は清水口ということで、名古屋城の東の玄関を表しています。
国道41号に残される巨大なクスノキは、名古屋城の東の目印として植えられたものだったのです。
その意味ではズラリと並ぶ金シャチは、「名古屋城とはあまり関係がない」とはいえず、むしろ東の玄関のシンボルとなっているともいえるのです。

現在の国道41号は往時の上街道(うわかいどう=木曽街道)。
尾張藩が清洲越し(名古屋城の城下町ごとの清洲からの大移転)の際に、中山道・伏見宿(現・岐阜県可児郡御嵩町)とを結んで開削した幹線道路です。
上街道という名は、藩主などの要人が使った道だから。
犬山城下を結ぶことから犬山街道とも称されています。

名古屋の中心部に「金のシャチホコ」がズラリと並ぶ国道が!
所在地 愛知県名古屋市東区白壁〜泉
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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