2024年12月2日(月)、JRグループは「往復乗車券及び連続乗車券の発売終了について」という発表を行ない、2026年3月(詳細な日程は後日発表)をもって往復乗車券及び連続乗車券(JR各線と連絡会社線とにまたがる連絡乗車券を含む)の発売を終了するとしています。
東京駅〜岡山駅往復で2140円の値上げに!
往復割引乗車券とは、片道601km以上を往復する場合に、往路と復路を一緒に購入すれば、往路及び復路の運賃がそれぞれ1割引となる制度。
これまで東京駅〜岡山駅(733km)を往復する場合、片道の正規料金は721km~760kmで1万670円ですが、往復割引運賃の適用で、9600円+9600円=1万9200円が往復の乗車券ということになっていました。
この適用がなくなると、1万670円+1万670円=2万1340円ということになり、2140円の「値上げ」に。
往路と復路の駅弁代がまるまる失われる計算で、実質的な「サービス低下」、「値上げ」ということになります。
また、これまで、東海道・山陽新幹線の、東京駅~新神戸駅を利用する場合、営業距離が600kmに満たないので、隣の駅の西明石駅(601kmオーバー)までを乗車券だけ購入(新幹線特急券は新神戸駅まで)、往復乗車券の金額が1割引きとなって割安になるという裏技も知られていました。
同時に廃止となる連続乗車券は、区間の一部が重複するために片道にも往復にもできない場合、発券されるきっぷ。
たとえば、東北本線・大宮駅から宇都宮駅経由で日光線・日光駅で下車、日光駅から宇都宮駅経由で東北本線那須塩原駅まで利用する場合は、大宮駅→日光駅(連続1)、日光駅→那須塩原駅(連続2)となり、連続1の到着駅と連続2の出発駅が同一であることが条件で「連続1と連続2で構成される2枚のきっぷ」が発券されていました。
廃止の理由としてJRグループは、交通系ICカードなどの全国的な普及拡大、乗車の都度インターネットで予約できるサービスを多くの利用が増えたことで、「 往復乗車券」及び「 連続乗車券」の発売枚数が減少していることをあげています。
「指定席券売機では、現在とほぼ同じ操作でかえりのきっぷを購入できるよう検討しています」とも発表しているので、券売機などの対応はこれからということに。
「青春18きっぷ」が「使い勝手が悪くなった」といわれているのに、乗り鉄にとってはさらに追い打ちをかける発表になっているようで、波紋を呼ぶことは確実です。
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