急峻な知床半島には海に直接落ちる滝を含め数多くの滝があります。ウトロ側ではオシンコシンの滝、カムイワッカ湯の滝が有名ですが、羅臼側ではいちばんの巨瀑が熊越の滝です。
森林浴を楽しみながら熊越の滝へ
知床横断道路の熊の湯露天風呂前のゲート(羅臼側のゲート)を過ぎて最初のシェルター(トンネル)手前に入口があります。知床峠に向かって右側に2台分の駐車スペースがありますが、羅臼ビジターセンターでは、「入口に駐車場はなく、ビジターセンターの駐車場に車を入れて入口まで車道脇を歩く」(片道徒歩20分)という風に説明しています。
入口からは小さな川沿いに歩きますが、道の脇には探せば温泉が出ている場所もあって、世界遺産・知床の自然を身近に感じることができます。 途中にはミズナラ、イタヤカエデ、バットの原材料となるヤチダモの大木などもあって森林浴にも絶好の道です。初夏には川にバイカモも開花します。入口から20分〜25分ほど歩くと熊越の滝(展望台)です。
世界遺産の地は、熊の生息地でもある
昔々、猟師が熊をこの滝に追い詰めた時、子熊を先に滝上に逃がそうとする母熊の姿を目にして、引き金を引くことができなかったなんて伝説が羅臼のは残されています。実際に熊越の滝周辺は「熊の通り道」ですので、熊除けの鈴を持参する、グループで話ながら歩く、朝夕は避けるなど、熊を回避する工夫も必要です(ナーバスになる必要はありませんが)。
熊越の滝直下に転がっている石は、角閃石斑岩(粒の粗い火成岩)。知床が火山半島(千島火山帯)だということがよくわかります。
現在は、滝壺近くの崖に落石の危険があるため、展望台から下(滝壺近く)に降りることができません。画像は、胴付を付けて羅臼川をジャブジャブと遡行して撮影したものです。
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag