温泉のある津(港)というのが地名の由来の島根県大田市にあるレトロな温泉地、温泉津(ゆのつ)。2ヶ所の共同湯のひとつ薬師湯は、明治5年の浜田大地震の地殻変動で湧出。震湯、あるいは内藤家の湯ということで、藤乃湯とも呼ばれていました。建物のすぐ後ろから46度前後の源泉が自然湧出、そのまま湯船に注がれています。
休憩室や屋上も素敵! お見逃しなく
浜田藩の儒学者・中川顕允(なかがわあきすけ)が文政3年(1820年)に編纂した『石見外記』(いわみがいき)には、温泉津は「塩温泉」と記され、城崎温泉(きのさきおんせん)に次いで全国二番目の温泉であると記しています。
泉質は「塩温泉」と記されていますが、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。
地下2m~3mから湧き出していますが、源泉そのものは無色透明。
空気に触れると、薄い茶褐色のように変色します。
「季節や時間によって、黄金色やエメラルドグリーンっぽい色に変化」とは地域活性にも尽力し、「ヘルスツーリズム」にも取り組む当主の内藤陽子さんの解説。
ミネラルが多く、源泉から浴場までの距離が短いため、泉源の炭酸が抜けないのも特長だとか。
だから、「芯まで温まって、血管が開いて血流が良くなるんです」(内藤さん)。
2階には、洋館風の窓が印象的でお洒落な休憩室も。
湯上がりに「薬師湯」屋上はガーデンテラスからレトロな家並みを眺望できるほか、コーヒーマシンが置いてあり、セルフサービスでコーヒー(無料)をいただくことができます。
薬師湯旧館(大正8年築の木造洋館を再生)の震湯カフェ内蔵丞(しんゆかふぇくらのじょう)、震湯ギャラリーでのんびりとくつろぐことも可能。
レトロな宿泊施設「温泉津庵」(田舎ツーリズム体験宿泊施設)も営業しています(1日1グループのみ宿泊可能)。
温泉街では全国で初めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれた家並みにあるので、湯上がりの散策も楽しめます。
薬師湯 | |
名称 | 薬師湯/やくしゆ |
所在地 | 島根県大田市温泉津町温泉津ロ7-1 |
関連HP | 薬師湯公式ホームページ |
電車・バスで | JR温泉津駅から徒歩20分、またはJR温泉津駅から大田市営バス温泉津温泉行き8分、元湯温泉前下車 |
ドライブで | 山陰自動車道(仁摩温泉津道路)温泉津ICから約2.8km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 薬師湯 TEL:0855-65-4894/FAX:0855-65-3728 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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