佐賀県唐津市相知町(おうちちょう)、鵜殿窟(うどのいわや)と呼ばれる断層岩壁に彫られた磨崖仏が鵜殿石仏群(うどのせきぶつぐん)で、その数は58体にのぼります。中心となる最古の石仏が十一面観音で、その両脇に多聞天と持国天が配され、異国情緒豊かな作風から南北朝時代の作と推定されています。
南北朝時代から江戸時代までに安置された鵜殿の石仏群は、中世から近世に、松浦武将の心の寄りどころとして信仰されていた場所です。
かつて洞窟内(海蝕洞)にあったという平等寺の縁起(『鵜殿山平等院略縁起』/1594(文禄3)年)によると、大同元年(806年)、遣唐使船で唐から帰国した空海がここに弥陀、釈迦、如来の三体を彫ったことが聖地としての始まりと伝えられています。
空海は難波津(現・大阪)から瀬戸内海を経て、那津(博多)から五島列島を経由して唐へと旅立っています。
当然、唐津などにも寄港した可能性は大なので、平等寺の建立に関わったという可能性もあるのです。
天文14年(1545年)、松浦党と龍造寺氏との戦いの際に獅子ヶ城落城とともに平等寺も焼き討ちにあって焼失、天井の岩石が落下して、石仏群だけが残されたのです。
佐賀県の史跡になっています。
鵜殿石仏群 | |
名称 | 鵜殿石仏群/うどのせきぶつぐん |
所在地 | 佐賀県唐津市相知町相知 |
関連HP | 唐津観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR相知駅から徒歩20分 |
ドライブで | 厳木多久道路牧瀬ICから約9.3km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 唐津市相知市民センター TEL:0955-53-7125 |
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