静岡県浜松市西区、かんざんじ温泉の北側、浜名湖に突き出した標高50mの舘山(たてやま)にある曹洞宗の古刹が、舘山寺(かんざんじ)。寺伝によれば弘仁元年(810年)に空海(弘法大師)が創建と伝えられ、かんざんじ温泉の名はこの寺名に由来(ただし空海は東国に足を入れた記録はありません)。
空海創建と伝わる奥浜名の名刹
兵火によって焼失した堂宇を源頼朝が再建するなど、奥浜名の名刹ですが、明治3年の廃仏毀釈で廃寺となり、明治23年に曹洞宗・秋葉山秋葉寺の末寺という名目で復興を果たしています。
本堂には本尊である虚空蔵菩薩像が祀られ、その鎮守として秋葉三尺坊大権現を祀っています。
舘山の山頂には聖観世音菩薩像(大観音)、浜名湖一望の富士見岩展望台が配されています。
山腹にある空海作という石仏が安置された霊窟・穴大師は、空海が21日間参籠したという古墳時代の石室(いしむろ)で、心願成就、そして眼病にご利益があるとのこと。
境内には縁結び地蔵もあり、びっしりと願い絵馬が掛けられています。
舘山を周遊する遊歩道もあり、湖岸では放散虫というプランクトンの殻が固まった岩石(チャート)も観察可能。
深海底だった1億年前の名残りです。
同じ舘山にある愛宕神社は、神亀4年(727年)創建と伝わる古社で、貞享年間(1673年~1687年)には遠江敷知郡を領有した高家旗本・大沢基恒(おおさわもとつね)の祈願所となっています。
毎年12月15日には火防(ひぶせ)「秋葉三尺大権現」 の祭礼で、火渡りも行なわれれています。
志納で、7:00〜17:00の間、打鐘場での打鐘が可能なほか、除夜の鐘も受付先着順で参詣者が撞くことになっています。
予約なしで座禅、写経体験もできますが、住職不在の場合には座禅ができないので、座禅希望の場合には事前に確認を。
舘山寺 | |
名称 | 舘山寺/かんざんじ |
所在地 | 静岡県浜松市西区舘山寺町2231 |
関連HP | 舘山寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR浜松駅から遠州鉄道バスで46分、舘山寺温泉下車、徒歩5分 |
ドライブで | 東名高速道路舘山寺スマートICから約4km |
駐車場 | 舘山寺参拝者駐車場(32台/30分まで無料、以降有料、舘山寺園の利用による割引あり)、門前通り公共駐車場(9台/無料) |
問い合わせ | 舘山寺 TEL:053-487-0107 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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