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鹿島橋

鹿島橋

静岡県浜松市北区と天竜区の境、天竜川に架る国道362号の道路橋が鹿島橋(かじまばし)。昭和12年に架橋されたレトロな橋は、現存する戦前では最大スパンの上曲弦カンチレバートラスで、土木学会の土木遺産になっています。鹿島橋が架るのは天竜二俣(旧二俣町)と呼ばれた交通の要衝で、天竜浜名湖鉄道の国鉄時代の線名も二俣線です。

浜松と二股を結ぶ二俣西街道の橋

鹿島橋と天龍浜名湖鉄道天竜川橋梁

浜松から天竜二俣へと至る二俣西街道には、天竜川、そして二俣近くの鳥羽山という2つの障害がありました。
天竜川には明治44年、吊橋「天竜橋」が架橋され、鳥羽山には明治32年、鳥羽山洞門が掘られています(鳥羽山洞門は現存)。
「天竜橋」は、昭和12年に鹿島橋に架け替えられ、直線的な橋のアクセス道路が計画され、新たなトンネルが開削されています。
これが現在の国道362号の鳥羽山隧道(全長150m、幅員6m/建設時のまま)で昭和17年に完成しています(旧道は昭和10年に開通した二俣線をまたいでいましたが、新道は並走しています)。

また、旧道沿いの鳥羽山洞門〜鹿島橋間にある「筏問屋田代家」は、天竜川の筏流しを統括した筏問屋。
徳川家康の遠州経略に協力した功績で、天竜川の筏川下げと諸役免除の特権を与えられた田代家が、天竜川の筏問屋経営を始めたという歴史ある問屋で、天竜川の筏流しの歴史を今に伝えています(主屋と土蔵の2棟は国の登録有形文化財)。

鹿島という地名は、鹿が天竜川の中洲に向かって渡っていったという伝説に由来するとも、上の島の転訛ともいわれています。
鹿島橋の橋の上流側には、武田信玄・勝頼親子と徳川家康が激しい攻防戦を展開した二俣城があります。

鹿島橋
名称 鹿島橋/かじまばし
所在地 静岡県浜松市天竜区二俣町鹿島
電車・バスで 遠州鉄道西鹿島駅から徒歩15分
ドライブで 新東名高速道路浜松浜北ICから約3km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

天竜川

諏訪湖の唯一の水の出口、長野県岡谷市の釜口水門を源流に、伊那谷を南下し、愛知・静岡県境を流れて静岡県浜松市と磐田市の境で遠州灘(太平洋)に注ぐ長大な河川が天竜川(てんりゅうがわ)。幹川流路延長は213kmで、日本第9位、流域面積5090平方

 

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