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天念寺『修正鬼会』|豊後高田市|2025

天念寺『修正鬼会』

2025年2月4日(火)に、無病息災・五穀豊穣などを祈り行なわれるのが大分県豊後高田市長岩屋の天念寺『修正鬼会』(しゅじょうおにえ)。国東半島六郷満山に1200年以上も前から伝わる伝統行事で、仏(不動明王)の化身である鬼を「迎え入れる」という独特の形式です。国の重要無形民俗文化財に指定。

22:00を回る頃になって、災払い鬼と荒鬼が登場!

旧暦1月7日15:00〜天念寺で、僧侶たちによる読経(昼の勤行)が行なわれ、19:00〜川中不動前の川中で身を清め、20:00〜長さが5mもある大松明3本を講堂前、権現社前、本堂寄りに立て、夜の勤行が始まります。

22:00を回る頃になって、災払い鬼(さいはらいおに=赤鬼)、続いて荒鬼(黒鬼)が登場します。
燃え盛るたいまつを手に堂内を暴れ踊ります。

一番盛り上がるのが、23:00〜の「鬼の目餅撒き」です。
鬼の目と呼ばれる大きな餅を参拝者に向かって投げますが、拾った人は縁起が良いとされるので、参詣者はそれを必死に奪い合うのです。

最後に鬼が松明で参詣者の背中や肩を叩き(「加持」)、無病息災を祈願します(参詣の場合は火の粉が飛ぶので服装には注意が必要です)。

最後に修正導師が鬼を鎮め(鬼後呪/きごじゅ)、鬼は退場します。

国東半島の鬼は、不動明王の化身!?
かつては六郷満山の多くの寺で行なわれていた『修正鬼会』ですが、今も伝承されるのは、天念寺のほか、国東市の岩戸寺、成仏寺と3ヶ寺だけ。
岩戸寺、成仏寺は交互に行なわれているので、毎年行なわれる寺は、天念寺だけとなっています。
国東半島の険しい岩峰の洞穴に棲む「鬼」は不思議な法力を持つため、鬼に憧れる僧侶達によって「仏(不動明王)」と重ねられていきました。
六郷満山の寺では、鬼はその法力を使って災厄を払う良い鬼だとされ、鬼が主役となる六郷満山最大の法会が『修正鬼会』なのです。
『修正鬼会』は、日本遺産『鬼が仏になった里「くにさき」』の構成資産にもなっています。
天念寺『修正鬼会』|豊後高田市|2025
開催日時2025年2月4日(火)15:00〜23:00、毎年旧暦1月7日
所在地大分県豊後高田市長岩屋1152
場所天念寺
関連HP豊後高田市観光協会公式ホームページ
ドライブで東九州自動車道宇佐ICから約26km
問い合わせ豊後高田市商工観光課 TEL:0978-22-3100
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

天念寺

大分県豊後高田市にある天台宗の古刹、天念寺。六郷満山の中山本寺(全10寺)のひとつで、養老2年(718年)の開基と伝わります。平安・鎌倉時代には修験と祈願の寺として栄え、とくに元寇の際には戦勝祈願の法要が盛んに行なわれたと伝えられています。

 

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