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南部梅林

南部梅林

梅干しの生産で日本一の規模を誇る和歌山県みなべ町。南部川沿いの丘陵地帯や山地は梅園になっており、4kmにわたって梅林が続いています。そんな梅の里で、観賞用の梅林として一般公開されているのが南部梅林。晩稲(おしね)地区の香雲丘(こううんきゅう)に広がる1000haに、8万本もの梅が植えられており、大半が高級品種の南高梅。

開花期には『南部梅林梅まつり』を開催

本来は、果実採取のための梅林ですが、開花期には、お花見を楽しむことができます(入園料が必要)。

南部梅林園内には1周2〜4kmほどの遊歩道が3コース設けられており、体力に応じて散策可能。
のんびりするなら梅公園、景色を眺めるなら香雲丘展望台(「一目千本の眺め」)がイチオシ。

梅花咲き、香りが漂う観梅期は例年1月下旬〜2月下旬ですが、詳しい情報はHPなどで確認を。
見頃に合わせ「梅まつり」も開催。
期間中の土日には野点、『梅の種とばし大会』なども開催されています。

見頃の土日には狭い農道に車が集中するため「お花見渋滞」も発生しています。
「早めの時間に到着するよう心がけましょう」とは地元梅農家のアドバイスです。
駐車場から梅林入口の間には、地元農家が自慢の梅干しや梅製品を販売する売店がズラリと並びます。

2月の開花期には例年、龍神自動車がJR南部駅と南部梅林を結ぶ臨時バスを運行。
2月の土曜・休日には南部駅に臨時停車する特急も。

内中源蔵
南部梅林は、江戸時代の初め、南部川村の痩せ地に農民が梅の木を植えたのが始まり。
開国とともに梅よりも収入が見込まれる養蚕業に転向する農家が続出。
1865(慶応元)年、日高郡山田村(現・みなべ町)生まれた内中源蔵(うちなかげんぞう)は、親類の内本幸右衛門が梅を植え続けていくのを見て、「村を豊かにするには、梅を植える他にない」と決断。
家業である紺屋を廃業し、開墾作業に邁進、なんと当時としては異例の広さである4haもの梅林を造成しています。
それまでの梅農家が加工業者に梅を売り渡すのに対して、内中源蔵は、収穫した梅を加工し販売するというスタイルを確立。
「梅生産の祖」と呼ばれています。
赤痢などの予防薬として、また日清、日露戦争、第一次世界大戦における戦場での副食物として、梅は需要が急増していきました。
荒れた山に梅を植栽することは、実は山の自然環境の保全はもちろん、川から海へと通じる生態系の保全にも役立っているのです。
みなべ町で栽培される梅の7割以上は有名な「南高梅」。
このトップブランドの梅の木が「南部梅林」では100万個以上も花を咲かせ、「一目百万、香り十里」ともいわれています。
みなべ町特産の南高梅
南部梅林
名称 南部梅林/みなべばいりん
所在地 和歌山県日高郡みなべ町晩稲
関連HP みなべ町観光協会ホームページ
電車・バスで 紀勢本線南部駅からタクシーで10分。観梅シーズンには南部駅からの観梅バスも運転
ドライブで 阪和自動車道みなべICから約2km
駐車場 民間駐車場(500台/有料)
問い合わせ 南部梅林梅の里観梅協会 TEL:0739-74-3464
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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