有人島として日本最小の島は、長崎県・五島列島の蕨小島(わらびこじま)。久賀島(ひさかじま)の蕨集落の沖700mほどに位置する細長い島で、行政的には長崎県五島市に属しています。全員が小島さんで、しかもカトリック教徒という五島らしい歴史を秘めています。島に渡る定期航路はなく、島民は自家用の船で移動しています。
最高地点で標高44m、島の隅まで数分で到達!
海上タクシーを利用すれば上陸することはできますが、島民が数人で、全島民がハマチ養殖で生計を立てる島なので、観光とは無縁です。
大潮の干潮時には蕨集落から歩いて渡ることもできます。
2023年9月現在は、4世帯11人が暮らしていますが、全世帯が小島さんで親戚とのこと。
もともとは無人島でしたが、18世紀末に長崎の外海(そとめ)から移住してきた潜伏キリシタンによって集落が形成されたもの。
今でも敬虔なカトリック信仰を受け継ぎ、墓地もキリシタン墓地となっています。
島民は車代わりに自家用の船があるため不便はなく、島内は歩いても数分ほどでどこでも到達できるため、車の必要もありません。
子どもがいれば対岸の久賀島・蕨集落の蕨小中学校に通う場合にはスクールボートが利用できる仕組みです。
五島列島では、五島市岐宿町の姫島が昭和40年に集団移転により無人島に、さらにかつては300人が暮らした奈留町の葛島(かずらしま)も昭和48年に住民が奈留島へ集団移転で無人島化、さらに富江町の黒島では唯一の島民だった70代の女性が令和4年に亡くなったため、半世紀ぶりに新しい無人島が誕生。
黒島も最大で200人もの人口がありましたが、過疎・少子高齢化による人口減少が顕在化したかたちです。
それでも蕨小島は近年人口が増えているとのことで、豊かな漁業資源があり、暮らしやすい島なのかもしれません。
日本最小の有人島は、面積0.03平方キロの超絶小島で、島民は全員親戚! | |
所在地 | 長崎県五島市蕨町 |
場所 | 蕨小島 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag