山形県東置賜郡高畠町にある安久津古墳群(あくつこふんぐん/山形県の史跡)の1基が、安久津2号墳。一帯は「まほろば古の里歴史公園」として整備され、古墳の西側には隣接して「山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館」が建っています。
律令時代の出羽国誕生直前に築かれた古墳
高畠町の安久津集落北側に位置する安久津古墳群は、安久津八幡神社裏手の鳥居町支群12基、「山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館」敷地内の安久津支群5基(現存するものは、1号墳、2号墳の2基のみ)、その北側山腹の味噌根支群3基、源福寺支群4基、加茂山洞窟墳1基、羽山古墳1基、北目支群13基で構成される大規模な古墳群。
直径10m~20mほどの円墳で、すべて埋葬施設として横穴式石室を備えています。
築造年代は大化の改新以降、畿内では律令制が始まっている7世紀後半~8世紀中葉と推測されています。
安久津支群に属する安久津2号墳は、直径22mの円墳で、周濠が巡らされています。
埋葬施設は凝灰岩を使用した横穴式石室で、玄室・羨道の全長は4.9m。
石室の内部はすでに盗掘を受け、遺物はほとんど残存していませんが、前庭部や周濠から須恵器、土師器(はじき)が出土し、出土品などから7世紀後半頃の築造と推測されています。
羨道の入口部から前庭部にかけて造り替えられていることから、7世紀終わり頃に追葬が行なわれたことも判明しています。
復元整備工事が行なわれ、往時の姿を取り戻し、見学にも最適な古墳です。
出羽国(でわのくに)の誕生は和銅5年(712年)のことですが、出羽国の誕生と前後する7世紀後半~8世紀中葉の時代に築かれた古墳ということになります。
安久津2号墳 | |
名称 | 安久津2号墳/あくつにごうふん |
所在地 | 山形県高畠町安久津2117 |
電車・バスで | JR高畠駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 東北中央自動車道南陽高畠ICから約5km |
駐車場 | まほろば古の里歴史公園(50台/無料)を利用 |
問い合わせ | 高畠町観光協会 TEL:0238-57-3844 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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