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イオマンテの火まつり(阿寒湖アイヌシアター「イコロ」)

コタンとはアイヌ語で集落のこと。阿寒湖の湖畔にある阿寒湖アイヌコタンの中心的な存在が、。阿寒湖アイヌシアター「イコロ」。そこで上演されるのがコタンコロカムイ(エゾシマフクロウ・村の守り神)の語りで進行し、樺太アイヌなどに伝承されている弦楽器トンコリの音色も素敵な『イオマンテの火まつり』。

イオマンテは熊の霊を天上に送り返す儀式

イオマンテ (iomante) とはアイヌの儀礼のひとつで、ヒグマなどの動物を殺してその魂であるカムイを神々の世界(カムイ・モシリ=kamuy-mosir) に送り帰す祭祀。「熊の霊送り」で、山で生け捕った小熊を飼育した後、その霊を神の国「天上」に送る儀式。アイヌ民族にとって、熊は天上に住まう神が肉や毛皮を土産に地上に降りてきた姿であると信じているのです。

2009年9月に「ユネスコ世界無形文化遺産に登録」されたアイヌ古式舞踊。春バージョン(4月21日〜6月30日)、夏バージョン(7月1日~8月31日)、秋バージョン(9月1日~11月30日)の3つに分かれています。阿寒湖アイヌシアター「イコロ」は日本初の本格的なアイヌ文化専用室内劇場。炎が使用でき、水路が用意された劇場では迫力あるアイヌの儀式を体感することができます。全332席(後部立見観覧数120人)。ちなみにイコロとは、アイヌ語で宝物の意。

『イオマンテの火まつり』では着火式(カムイノミ=神への祝詞)から始まり、神聖な雰囲気のなかで、ムックリやトンコリの演奏、サロルンリムセ(古式舞踊「鶴の舞」)、フッタレチュイ(黒髪のおどり)の舞踊、伝統の儀式などが行なわれます。

ニッポン旅マガジンMEMO/阿寒湖アイヌコタン

阿寒湖アイヌコタンは総戸数36戸、約120名と、北海道でいちばん大きなアイヌのコタン(集落)。
30数軒の民芸店が並び、アイヌ文化、人、動物などの木彫り製品を販売。古い時代のアイヌ民家を再現したアイヌ生活記念館「ポンチセ(小さな家)」には、当時の生活用具や衣服などを展示。阿寒湖アイヌシアター「イコロ」では、重要無形民族文化財指定の「アイヌ古式舞踊」や、「阿寒湖アイヌが演じる人形劇」、「イオマンテの火まつり」、「ユーカラ劇」を上演。民芸品街の一角にある民芸喫茶ポロンノではアイヌ料理も味わえます。まさに一帯は先住民族であり、自然と共存してきたアイヌの叡智と芸術性を知るテーマパーク。

イオマンテの火まつり(阿寒湖アイヌシアター「イコロ」)
開催日 春・夏バージョン=4月21日〜8月31日
秋バージョン=9月1日~11月30日(10月5日、6日、9日休)
所在地 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7-19
場所 阿寒湖アイヌシアター イコロ
関連HP 阿寒湖アイヌコタン公式ホームページ
電車・バスで JR釧路駅から阿寒バス阿寒湖畔行きで2時間、終点下車、徒歩15分
駐車場 50台/無料
問い合わせ 阿寒アイヌ工芸協同組合 TEL:0154-67-2727
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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