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東京駅〜松本駅は、途中下車不可! 「東京近郊区間」拡大で、実質値上げ!?

東京近郊区間

JRグループの「きっぷのルール」に、片道の営業キロが101kmを超える場合は途中下車ができるとあります。ただし東京近郊区間では101kmを超えていても利用不可です。東京近郊区間は現在、松本駅まで拡大、東京駅〜松本駅は285.1kmもあるのに、途中下車ができないという不便なことに!

2025年3月15日からは長野駅まで「東京近郊区間」に!

JRグループには「大都市近郊区間内のみを利用する場合の特例」があり、実際に乗車する経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができるというメリットがある反面、「重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません」という制約が加えられています。

東京近郊区間でよく知られているのは一筆書きで隣の駅まで、長距離旅行を楽しむというもの。
とくに大晦日から元旦は、長大な旅が楽しめるとあって、毎年多くのチャレンジャーが出現します。
これは、「入場後に有効期間を経過した当該使用乗車券は、途中下車をしないでそのまま旅行を継続する場合に限って、その券面に表示された着駅まで使用できる」という規定(JR旅客営業規則第155条)を活用し、終日運転の電車に乗ることで「継続乗車」となって、実質2日間、一筆書きの大回りの旅が実現するのです(首都圏最長ルートは北小金駅〜馬橋駅間1035.4kmで運賃は150円)。

2017年4月1日(土)〜、Suica利用可能エリアが松本駅まで長野方面に拡大したことを受け、 「東京近郊区間」も拡大(運賃計算の性格上、Suicaエリアの拡大と近郊区間の拡大は不可分の関係です)。

こういった一筆書きや、Suicaが利用できるメリットもありますが、松本城が目的の旅で、途中で甲府城、諏訪湖畔の高島城にも寄り道しようと考えた場合、本来なら東京駅〜松本駅の乗車券で途中下車ができるわけですが、「東京近郊区間」が拡大されていることで、東京駅〜甲府駅、甲府駅〜上諏訪駅、上諏訪駅〜松本駅と乗車券を分けて購入することになり、手間がかかるだけでなく、実質的な値上げになっているのです。

JR東日本によれば、2025年3月15日(土)〜はSuicaエリアがさらに篠ノ井線経由で長野駅まで、大糸線は穂高駅までと拡大。
Suicaエリア拡大にあわせて、「東京近郊区間」は長野駅、穂高駅まで拡大、東京〜松本〜長野と旅する際に、松本駅でも途中下車が不可ということになります。

ただし、北陸新幹線を利用する場合には、「片道営業キロ101km以上の乗車券」であれば、途中下車は可能です(ただし特急券は乗車の区間ごとに必要)。
北陸新幹線は東京起点の場合、高崎駅で101kmを超えるので、その先であれば、長野駅でも途中下車はできます(軽井沢駅でいったん下車して観光しても、乗車券は有効です)。
なお、途中下車する際は乗車券を自動改札機に通してOKですが、乗車券と特急券が一体になったきっぷ、ICサービスを利用した場合は途中下車前途無効になるのでご注意を。

東京駅〜松本駅は、途中下車不可! 「東京近郊区間」拡大で、実質値上げ!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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