千葉県成田市、中世以来、成田山新勝寺の門前町として栄えたのが、今もレトロな家並みが残る成田山門前町。年間1200万人もの参詣者を集める門前町は、今も活気に満ち、なかでも新勝寺仁王門へと続く成田山表参道(成田街道)は、江戸時代の信仰の道。
新勝寺の門前には昔ながらの家並みが残る
成田山表参道(成田街道)は、江戸と佐倉を結ぶ佐倉道の延長にあり、江戸時代のメインストリート。
成田山詣でで賑わった天保14年(1843年)には、旅館32軒、菓子屋22軒、居酒屋20軒をはじめ、158軒の店が軒を並べていました。
石畳の敷かれた参道沿いには、明和5年(1768年)創業の旅館「若松本店」、江戸中期創業で現存する建物(昭和10年築・木造3階建て望楼付)が登録有形文化財の「大野屋旅館」(食事が可能で旅館は休業中)などの老舗旅館、さらには総門脇に寛政10年(1798年)に旅籠(はたご)として創業したうなぎの「駿河屋」、明治43年創業のうなぎの「川豊本店」(かわとよほんてん)などうなぎ屋が軒を並べます。
老舗のみやげ物店も多く、明治32年の栗蒸し羊羹の「米屋」や江戸中期に旅籠として創業した鉄砲不動漬の「川村佐平治商店」、弘化2年(1845年)創業の「後藤だんご屋」、蔵造りの漢方薬局で「はらのくすり」として江戸時代には道中薬として人気を博した『成田山一粒丸』、『血留め切りきずの薬』の販売元でもある「一粒丸三橋薬局」など、みやげ選びにもこと欠かきません。
『成田山一粒丸』は、成田山新勝寺に訪れる参詣者が、この薬ひとつを持参していれば何病にも良いとされて人気だったのです。
うなぎが名物なのは、地場の産(利根川・印旛沼の川魚、銚子の醤油の味付け)であり、かつ江戸からの旅の疲れを取り去るためだったとか。
成田山門前町(成田山表参道)は、日本遺産「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」(-佐倉・成田・佐原・銚子 百万都市江戸を支えた江戸近郊の四つの代表的町並み群-)の構成資産にもなっています。
成田山門前町(成田山表参道) | |
名称 | 成田山門前町(成田山表参道)/なりたさんもんぜんまち(なりたさんおもてさんどう) |
所在地 | 千葉県成田市仲町 |
関連HP | 成田市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR成田駅または、京成本線京成成田駅から徒歩10分 |
ドライブで | 東関東自動車道成田ICから約3.2kmで市営駐車場。駐車場から徒歩10分で門前町 |
駐車場 | 市営東和田駐車場(530台/有料) |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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