大正10年、三井物産門司支店の貴賓をもてなす社交倶楽部として建てられたものが旧門司三井倶楽部。梁や柱を外側に露出したハーフティンバー様式(木骨様式)の木造2階建ての洋館は、国の重要文化財。各部屋にマントルピース(暖炉)が配置され、室内は当時ヨーロッパ・アメリカで流行したアールデコ風に統一。大正モダンを今に伝えています。
旧三井物産門司支店の接客・宿泊施設
設計はアメリカで建築を学んできたという松田昌平(建築家・松田軍平の実兄で久留米大学本館などを設計)。
ヨーロッパなどのハーフティンバー様式(チューダー様式)には、レンガや石が使われていますが当時、アメリカで流行した木造のチューダー様式。
国際貿易港の門司には欧米からの貴賓などを宿泊させる洋式ホテルがなかったため、三井財閥は、自らそうした施設を建設したというわけです。
大正11年には講演のため来日のアインシュタイン博士夫妻も宿泊。
昭和24年からは国鉄の所有となって「門鉄会館」として利用され、その後、北九州市に無償譲渡されています。
往時には谷町に建てられていましたが、門司港周辺の再開発にともなって現在の港町に移築。
近代化産業遺産(北九州炭鉱-筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産)に認定されています。
1階はイベント会場とレストラン「三井倶楽部」、2階にはアインシュタイン博士夫妻が滞在した部屋がアインシュタイン・メモリアルルームとして復元されるほか、『放浪記』で有名な門司出身の女流作家林芙美子の作品や愛蔵品を展示した林芙美子資料室があります。
旧門司三井倶楽部 | |
名称 | 旧門司三井倶楽部/きゅうもじみついくらぶ |
所在地 | 福岡県北九州市門司区港町7-1 |
関連HP | 和洋Restaurant・三井倶楽部公式ホームページ 門司港レトロ公式ホームページ |
電車・バスで | JR門司港駅から徒歩3分 |
ドライブで | 関門自動車道門司港ICから約2.3km |
駐車場 | 門司港レトロ駐車場(250台/有料、海峡プラザの店舗での購入で割引あり) |
問い合わせ | 旧門司三井倶楽部 TEL:093-321-6191 |
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