群馬県前橋市総社町総社にある総社古墳群の1基(総社町10号墳)が、総社愛宕山古墳(そうじゃあたごやまこふん)。一辺56m、高さ8.5mの方墳で、横穴式石室を備え、石室内には凝灰岩製の家形石棺が据えられています(史跡指定はありません)。
律令時代の到来を目前に、上毛野に築かれた豪族の墓
前橋市総社町の利根川西岸に築かれた総社古墳群は、5世紀〜7世紀に築かれた上毛野(かみつけぬ)地方の豪族の墓。
総社愛宕山古墳は、法隆寺が建立された7世紀前半(古墳時代終末期)の築造と推測され、総社古墳群では総社二子山古墳(墳丘長90mの前方後円墳)の後、宝塔山古墳(一辺66mの方墳、同様の家形石棺があります)の前に築かれた古墳です。
横穴式石室は全長9.3mで、石室の奥壁が墳丘の中心にくるように設計され、玄室だけでも7mの長さがあり、玄室内の奥に家形石棺が置かれています。
前方後円墳が終焉し、古墳の簡素化が図られ、律令時代の到来となった時代の上毛野地方の重要な首長の墓だと推測され、群馬県内の家形石棺は愛宕山古墳、宝塔山古墳のほか今泉口八幡山古墳(太田市東今泉町)3基しかありません。
総社古墳群の築造順は!?
古墳名 | 形状 | 規模 | 築造時期 | 史跡指定 |
遠見山古墳 | 前方後円墳 | 墳丘長88m | 5世紀後半 | 前橋市の史跡 |
王山古墳 | 前方後円墳 | 墳丘長76m | 6世紀初頭 | 前橋市の史跡 |
総社二子山古墳 | 前方後円墳 | 墳丘長90m | 6世紀後半 | 国の史跡 |
総社愛宕山古墳 | 方墳 | 一辺56m | 7世紀前半 | 指定なし |
宝塔山古墳 | 方墳 | 一辺66m | 7世紀中葉 | 国の史跡 |
蛇穴山古墳 | 方墳 | 一辺44m | 7世紀後半 | 国の史跡 |
総社愛宕山古墳 | |
名称 | 総社愛宕山古墳/あたごやまこふん |
所在地 | 群馬県前橋市総社町植野351-1 |
関連HP | 前橋観光コンベンション協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR群馬総社駅から徒歩10分 |
ドライブで | 関越自動車道前橋ICから約6km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 前橋市文化財保護課 TEL:027-280-6511 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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