兵庫県豊岡市にある円山川東岸にある玄武岩の洞窟と岩壁が玄武洞。160万年前に起こった火山活動で流れだした溶岩が冷え固まるときに六角形の規則正しい割れ目(節理)をつくり出したもの。玄武洞のほか、青龍洞、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞の合わせて5つの洞があり、山陰海岸ジオパークのジオサイトになっています。
玄武岩の名の由来ともなった洞窟、柱状節理
6000年前、波に洗われて姿を現したのがこの5つの洞窟で、最も大きい玄武洞は幅25m。
文化4年(1807年)、儒学者・柴野栗山(しばのりつざん)がここを訪れ、伝説上の動物・玄武(中国の四神のひとつ)の姿ににていることから玄武洞と命名。
玄武岩は、この洞窟に由来する岩石で、明治17年に、地質学者・小藤文次郎(ことうぶんじろう)がbasaltの日本語訳として玄武洞の名前から「玄武岩」と命名。
一帯は玄武洞公園として整備され、公園の入口には「玄武洞ミュージアム」があります。
洞内を歩く遊歩道の足下には六角形の石が敷かれていますが、柱状節理が横に割れてできたもので、六角石あるいは灘石と通称。
江戸時代には玄武洞はこの石の採石場でもあったのです。
また昭和4年には京都帝国大学の松山基範博士が玄武洞の岩石から地磁気の逆転を発見していてもいますが、今でも磁石をかざすと針は南を指すので、ぜひお試しを。
ただし、松山博士の世界に先駆けて地磁気の逆転の発見は、発表当時はほとんど無視されましたが、第四紀(260万年前〜70万年前)の地磁気の逆転時期は「松山逆磁極期」と命名されています。
玄武洞公園内には玄武洞のほか、青龍洞、白虎洞、北朱雀洞、南朱雀洞の洞窟があり、それぞれに特徴があります。
とくに青龍洞は、「絵になる洞窟」なので、ぜひお立ち寄りを。
玄武洞 | |
名称 | 玄武洞/げんぶどう |
所在地 | 兵庫県豊岡市赤石1362 |
関連HP | 城崎温泉観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR玄武洞駅から渡船で3分 |
ドライブで | 播但連絡道路和田山ICから約43km |
駐車場 | 70台/無料 |
問い合わせ | 城崎温泉観光協会 TEL:0796-32-3663 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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