兵庫県豊岡市赤石の円山川東岸にある玄武洞公園(山陰海岸ジオパークの構成資産)。160万年前に行なわれた火山活動で流出したマグマが形成する柱状節理が見事ですが、 玄武洞のほか、青龍洞、白虎洞、北朱雀洞、南朱雀洞の洞窟があり、そのうち小さいながらも注目の洞窟が南朱雀洞です。
溶岩流の先端が固まった部分を観察
玄武洞公園の洞窟群は、ケイ酸分の少ないマグマが地表付近で急に冷えて固まって誕生した第四紀・更新世のアルカリかんらん石玄武岩で構成されています。
柱状節理誕生のメカニズムは、冷却時に溶岩の堆積が縮まり、冷却面に対して垂直方向に節理が入ることで生まれるもの(柱状の岩は六角形の断面)。
南朱雀洞が地質ファンが注目するのは、地表に流出した溶岩流の先端が地面に接して固まった部分が観察できる場所だから。
その部分だけ玄武岩の節理がなく、コブ状になっていて、コケが密生して野面積み(のづらづみ=国道脇の自然石をそのまま積み上げる方法)の石垣のような雰囲気になっています。
ちなみに、玄武洞公園の各洞窟はの名は中国の神話、天の四方の方角を司る霊獣「四神」(ししん)に由来しています。
霊獣「四神」は、東を守護する青龍(せいりゅう)、西・白虎(びゃっこ)、南・朱雀(すざく・すじゃく)、北・玄武(げんぶ)です。
江戸時代の文化4年6月25日(1807年7月30日)、幕府の儒官・柴野栗山(しばのりつざん=古賀精里、尾藤二洲とともに寛政の三博士)の命名で、玄武岩の名は、玄武洞に由来しています。
南朱雀洞 | |
名称 | 南朱雀洞/みなみすじゃくどう |
所在地 | 兵庫県豊岡市赤石1362 |
関連HP | 城崎温泉観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR玄武洞駅から渡船で3分 |
ドライブで | 播但連絡道路和田山ICから約43km |
駐車場 | 70台/無料 |
問い合わせ | 城崎温泉観光協会 TEL:0796-32-3663 |
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