北海道函館市、函館山山麓・元町から延びる坂の一つが二十間坂(にじゅっけんざか)。道幅が20間(約36m)あることが名の由来で、明治11年11月16日の大火(焼失戸数954戸)、明治12年12月6日の大火(焼失戸数2326戸)後に火防線(防火帯)の役目を担う坂として、基坂(もといざか)とともに拡張されたもの。
函館大火の歴史を今に伝える防火道路
二十間坂の拡張と同じ時期には函館でもっとも初期の防火建築である金森洋物店(現・市立函館博物館郷土資料館)と旧開拓使函館支庁書籍庫(元町公園に現存)も建築されています。
札幌や帯広などは都市計画により火防線として大通が中央に設けられましたが、函館山の山麓が市の中枢となった函館ではその代わりに基坂、二十間坂が拡張され、防火建築が建てられたのです。
つまり、函館の町は近代化に伴って、道路そのものが防火線の役割を担うようになったのです(街区の十字形は、坂道の直線化を生み、山の手地区から海岸地区まで一直線に連続する坂が並ぶようになったのです)。
さらに大正10年4月14日、函館の中心街蓬莱町(ほうらいちょう)・恵比須町などを焼失する大火(焼失戸数2141戸)があり、二十間坂は銀座街とともに甲種火防線に指定され、街路の両側は防火建築の建築と決まっています。
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二十間坂 | |
名称 | 二十間坂/にじゅっけんざか |
所在地 | 北海道函館市末広町 |
関連HP | 函館市公式観光情報サイト |
電車・バスで | JR函館駅前から函館市電函館どっぐ前行き、谷地頭行きで5分、十字街下車、徒歩5分 |
ドライブで | 函館空港から約10km |
駐車場 | 市営函館山山麓駐車場(58台/有料) |
問い合わせ | 函館国際観光コンベンション協会 TEL:0138-27-3535 |
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