作家・井上靖の生家は、伊豆湯ケ島で代々続く医家。父・井上隼雄は陸軍第七師団軍医のため、明治40年5月6日、北海道上川郡旭川町(現在の旭川市)で生まれています。翌明治41年に、父・隼雄が朝鮮半島に従軍のため、家族で伊豆に戻っていますが、ゆかりの地であることから旭川市に井上靖記念館が建てられています。
世田谷区にあった井上靖邸の書斎・応接間も移築公開
井上靖記念館に隣接する中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館は、かつて陸軍の将校たちの集いの場だった旭川偕行社を再生したもの。
井上靖の父・井上隼雄もこの建物を使っています。
平成5年7月24日に開館した井上靖記念館は、几帳面に綴られた自筆の取材ノート、直筆原稿、文学作品、親交のあった芸術家の作品などを展示し、井上靖の83年の生涯を紹介するミュージアムです。
常設展示は井上靖の幼少時代、青春時代、新聞記者時代(毎日新聞社の記者でした)、『闘牛』で第22回芥川賞を受賞し新聞社を退社した作家時代、晩年をコーナー別で紹介。
昭和25年『闘牛』で第22回芥川賞、昭和33年『天平の甍』で芸術選奨文部大臣賞、昭和34年『氷壁』で日本芸術院賞、昭和35年『敦煌』・『楼蘭』で毎日芸術賞、さらに『蒼き狼』で文藝春秋読者賞、昭和36年『淀どの日記』で第12回野間文芸賞、昭和39年『風濤』で第15回読売文学賞、昭和44年) 『おろしや国酔夢譚』で第1回日本文学大賞、ポルトガル・インファンテ・ヘンリッケ勲章と作品の受賞歴も多数。
平成24年には東京都世田谷区にあった井上靖邸の書斎・応接間を移転、実際に使用していた家具、小物類、書籍、大切にしていた陶芸家・河井寛次郎の壺や灰皿、抹茶碗などとともに展示公開しています。
希望者には書斎・応接間についての簡単なガイダンスも1日7回実施されています(無料)。
旭川・旭岳周辺の取材班おすすめの宿は!?
このエリアを旅するコツは、旭岳ロープウェイで山上に上がるなら、ぜひ旭岳温泉に泊まり、山上での時間にゆとりをもたせること。
旭岳温泉では、全国にリゾートホテルや旅館を展開する共立リゾートの運営する「ラビスタ大雪山」、全26室と優雅なリゾートホテル「ホテルディアバレー」(定山渓グランドホテル瑞苑を経営のハマノホテルズ運営)がおすすめ。
山麓では、ひがしかぐら森林公園にある「森のゆ ホテル花神楽」が比較的にエコノミーで家族向け。
旭川市内では、旭川駅隣接のJRグループの「JRイン旭川」が好評です。
ラビスタ大雪山
旭岳温泉にあるヨーロッパアルプスのホテルを思わせるような、山荘風のホテル。
部屋の窓から旭岳を眺める一等地に立地。
夕食は創作フレンチ料理と鉄板焼きの2つのレストランを選択。
温泉は源泉かけ流しです。
ホテルディアバレー
「大人の隠れ家」を自認する旭岳温泉のリゾートホテル。
別荘感覚で泊まれるようにとゆったりとした設計になっており、滞在にも向いています。
夕食は、前菜・メイン料理2皿に加え「野菜たちビュッフェ」が楽しめる「ディアバレースタイル」、またはカジュアルスタイルで楽しめる「和洋ビュッフェ」。
温泉は源泉かけ流しで、姉妹館「ホテルベアモンテ」(徒歩15分)の温泉も無料で利用可能。
森のゆ ホテル花神楽
旭川市街と、旭岳温泉の中間、ひがしかぐら森林公園にあるホテル。
公共の宿としてスタートしたため、設備も充実で、コテージもあります。
大浴場は、シーズン中は日帰り入浴客で混雑することを念頭に。
奮発すれば露天風呂付きの客室も。
JRイン旭川
JRグループのビジネスホテルだけに、JR旭川駅に隣接するという好立地。
イオンモール直結で、買い物などには困らないため、道内旅行の中継地点で、1泊は都会にという人にも絶好です。
温泉ではありませんが大浴場(半露天風呂付き)も備わっています。
ツインもエコノミーツインルーム(17平米)、ツインルーム(24平米)、ラージツインルーム(27平米/3名利用も可能)と3タイプあり、気分と予算に合わせることができます。
井上靖記念館 | |
名称 | 井上靖記念館/いのうえやすしきねんかん |
所在地 | 北海道旭川市春光5条7丁目 |
関連HP | 井上靖記念館公式ホームページ |
電車・バスで | JR旭川駅からあさでんバス25分、春光園前下車、すぐ |
ドライブで | 道央自動車道旭川鷹栖ICから約4km |
駐車場 | 27台/無料 |
問い合わせ | 井上靖記念館 TEL:0166-51-1188/FAX:0166-52-1740 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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