社伝によれば、天暦2年(948年)、近江国(現・滋賀県)・比良宮(ひらのみや)の禰宜(ねぎ)・神良種(みわのよしたね)が創建したと伝える古社。神良種は、その子・太郎丸に神託があったことから天暦元年(947年)に北野天満宮の創建にも関わっています。社前の浜は天神浜の名が付いて猪苗代湖屈指の景勝地になっています。
東北最古と推測できる天満宮
『新編会津風土記』には摂津国枚方(ひらかた)から神良種が菅原道真の神像をこの地に持参したと記され、『小平潟天神縁起』には小平潟という地名は、摂津平潟を偲んで小平潟と改めたとあり、矛盾を生じています。
摂津国(現在の神戸市・大阪の一部)には平潟という地名はないし、逆に枚方は摂津国ではなく、河内国という東国ならではの土地勘による間違いもあって、伝承の信頼性には疑問が残されます。
村上天皇の命により北野天満宮へ奉納するため彫られた道真像を、神良種がこの地に安置したとする説から、太宰府天満宮、北野天満宮と並んで「日本三大天神」(三天神、日本三大天満宮)とする説もあります(「日本三大天神」には諸説あり定かでありません)。
中世に起源を有し、東北最古と推測できる天満宮であることから、受験シーズンには多くの受験生の姿を見るパワースポットになっています。
現存するの社殿は天和2年(1682年)、会津藩主・松平正容(まつだいらまさかた)の寄進。
野口英世博士の父・野口佐代助の実家は同じ地区(耶麻郡中小松村)だったため、清作(英世の幼名)少年は、小平潟天満宮の祭礼の折には度々参拝していたとのことで、野口英世にあやかろうという参拝者も多いのが特長。
小平潟天満宮 DATA
名称 | 小平潟天満宮/こびらかたてんまんぐう |
所在地 | 福島県耶麻郡猪苗代町中小松西浜甲1615 |
関連HP | 猪苗代観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR磐越西線猪苗代駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 磐越自動車道猪苗代磐梯高原ICから約3km |
駐車場 | 天神浜駐車場(500台/無料)、湖水浴シーズンは有料 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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