寛元2年(1244年)、宋に4年間留学し天童山景徳寺の如浄禅師に師事した道元禅師が坐禅修行の道場として創建した古刹、福井県永平寺町の永平寺。末寺1万5000寺を数える曹洞宗の大本山で、樹齢600年を越える老杉の巨木に囲まれて七堂伽藍が建ち並んでいます。雲水(修行僧)の修行の場なので、マナーを守って見学を。
今も修行が営まれている広大で荘厳な社域
応安5年(1372年)には、後円融天皇から「曹洞宗第一道場」の勅額を賜っていますが、その勅額がかかる山門は現存する永平寺最古の建造物で福井県指定の文化財。
道元禅師は京・深草(現在の京都市伏見区)に興聖寺を建立し、説法に励みますが、比叡山などの仏教勢力の抵抗迫害を受け、地頭として所領を越前国志比荘に有していた波多野義重(はたのよししげ)の誘いで越前に永平寺を建立したのです。
永平寺という寺号の由来は中国に仏法が伝わった後漢の第2代皇帝・明帝のときの元号「永平」に由来(仏教中国に伝来=永平10年・西暦67年とされます)。
10万坪の寺域を有する永平寺には70の堂宇が配されていますが、伽藍は鎌倉時代の中頃から、急斜面を切り開いて造られたもの。
禅宗建築では、山門、仏殿(ぶつでん)、法堂(はっとう)、僧堂(そうどう)、庫院(くいん)、浴室(よくしつ)、東司(とうす)を七堂伽藍と呼んでいます。
総欅造り(そうけやきづくり)の唐風の山門は、寛延2年(1749年)の建築。
200人の雲水が修行に励む出家参禅の道場ゆえに厳かな雰囲気に包まれていますが、参詣にあたっては注意が必要。
参拝にふさわしい服装で静かに左側通行、カメラを修行僧に向けないなどに配慮を。
嘉暦2年(1327年)鋳造の梵鐘は国の重要文化財。
永平寺 | |
名称 | 永平寺/えいへいじ |
所在地 | 福井県吉田郡永平寺町志比5-15 |
関連HP | 永平寺公式ホームページ |
電車・バスで | えちぜん鉄道勝山永平寺線永平寺口駅から京福バス永平寺行きで15分、終点下車。福井駅から京福バス直通ライナーもあり |
ドライブで | 中部縦貫自動車道永平寺参道ICから約5km |
駐車場 | 永平寺町町営第一駐車場(60台/有料) |
問い合わせ | 永平寺 TEL:0776-63-3102/FAX:0776-63-3115 |
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