福井県小浜市にある臨済宗妙心寺派の寺、常高寺(じょうこうじ)。初代の小浜藩主、京極高次(きょうごくたかつぐ)が小浜城で没すると妻・お初(浅井三姉妹の次女、姉が淀、妹がお江)は、剃髪・出家して常高院栄昌尼と称し、寛永7年(1630年)、息子(側室の子)である京極忠高の領する小浜の地に常高寺を創建しています。
浅井三姉妹・お初ゆかりの寺
大坂冬の陣に至る豊臣家と徳川家の対立では、豊臣方の使者として仲介に奔走。
京極高次と死別後に剃出家して常高院と号し、江戸に居住。
品川の東禅寺に通っていましたが、小浜出身の若い禅僧・槐堂周虎(かいどうしゅうこ) と出会い、それが機になり常高寺を創建しています。
常高寺は後瀬山山麓に建っていますが、後瀬山は、小浜城築城前に中世の山城・後瀬山城があった場所で、関ヶ原の戦いで大津城に籠城して西軍を足止めした功績で、家康から若狭一国を与えられて小浜入りした京極高次が最初に入城した城。
墓所には常高院永昌尼公の石塔もありますが、国替えがあっても墓所はこの地に(若狭に寺を建ておき候まま)と遺言(「かきおきのこと」)したため、京極氏の出雲転封後も常高寺は小浜に残されました。
常高寺は江戸時代には京極家の庇護を受けましたが明治以降は衰退。
大正12年の本堂焼失もあり無住の寺となりましたが、平成2年に再建を開始し、平成13年に本堂も完成しています。
常高院墓所には平成23年のNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』の放送直前にお初(常高院)を演じる女優・水川あさみが参詣しています。
お初は浅井三姉妹ではもっとも長生きし、寛永10年(1633年)、64歳で京極家(出雲松江藩主・京極忠高)の江戸屋敷で死去。
寺にはお初の貴重な肖像画や自筆の消息、書院に遺る壁画などが保存されています。
境内には40種、2500株の花菖蒲も植栽され、例年6月の開花期には『花菖蒲まつり』も開催。
常高寺 | |
名称 | 常高寺/じょうこうじ |
所在地 | 福井県小浜市小浜浅間1 |
関連HP | 常高寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR小浜駅から徒歩14分 |
ドライブで | 舞鶴若狭自動車道小浜ICから約3km |
駐車場 | 70台/無料 |
問い合わせ | 常高寺 TEL:0770-53-2327 |
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