曹洞宗の開祖・道元は、森羅万象(しんらばんしょう)のすべてに仏があり、人間ひとりひとりの中にも、仏があると説きました。その教えを受け継いできた修行の日々が永平寺にはありますが、その七堂伽藍の中心となるのが仏殿です。俗世間から遠く離れた過酷な環境のなかでの修行ですが、その中心となるのが、法堂(はっとう)と仏殿。
七堂伽藍の中心で、日中諷経、晩課諷経はここで
現存する仏殿は、明治35年の改築で、中国宋時代様式の二重屋根、石畳の床となっています。
須弥壇(しゅみだん)と呼ばれる壇の中央には本尊で現在仏である釈迦牟尼仏を祀り、右に未来仏の弥勒菩薩、左側に過去仏の阿弥陀如来の三世如来(阿弥陀仏・釈迦仏・弥勒仏を、それぞれ過去・現在・未来の三世に配当)を祀っています。
阿弥陀仏は、十劫の大昔に仏陀として成道し、極楽浄土を主宰するために過去仏とし、釈迦仏は歴史上の仏であるために現在仏とし、弥勒は釈迦仏入滅後五十六億七千万年後に、次の仏陀として現れるから未来仏としています。
欄間の12枚の彫刻は、禅宗の逸話を図案化したもの。
永平寺で修行する雲水たちの昼の読経、日中諷経(にっちゅうふぎん)と午後のお勤めである晩課諷経(ばんかふぎん)はこの仏殿で行なわれています。
比叡山に学んだ道元は、名声ばかりを追い求める風潮に疑問を抱き、修行に没頭する場所を越前の静寂なこの地に求め、永平寺を開いたのです。
永平寺 仏殿 | |
名称 | 永平寺 仏殿/えいへいじ ぶつでん |
所在地 | 福井県吉田郡永平寺町志比5-15 |
関連HP | 永平寺公式ホームページ |
電車・バスで | えちぜん鉄道勝山永平寺線永平寺口駅から京福バス永平寺行きで15分、終点下車。福井駅から京福バス直通ライナーもあり |
ドライブで | 中部縦貫自動車道永平寺参道ICから約5km |
駐車場 | 永平寺町町営第一駐車場(60台/有料) |
問い合わせ | 永平寺 TEL:0776-63-3102/FAX:0776-63-3115 |
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