薬草というなら、有名なのは木曽御嶽山(きそおんたけさん)と、滋賀県の伊吹山。伊吹山は標高こそ1377mとさほどでないのですが、日本海に近いこともあって冬季の豪雪で知られています。その伊吹山山麓は織田信長ゆかりの薬草の里で、伊吹薬草「富貴美人」が製造されています。
花好きには有名な伊吹山、織田信長は薬草園を開いた!
積雪量の世界記録をも有する伊吹山(【知られざるニッポン】vol.61 積雪世界一の記録は、伊吹山山頂に!)。
伊吹山の山上はお花畑で、イブキトラノオのように、イブキを冠した高山植物も多いので、花の好きな人には有名な場所になっています。
取材班がオススメは、そんな伊吹山の山腹で栽培される伊吹薬草。
実は、織田信長が伊吹山に栽培地を作ったという歴史ある薬草です。
「信長ゆかりの薬草」なら、一度使ってみる手はあるでしょう。
織田信長は、永禄年間(1558年~1570年)、伊吹山の山中にポルトガル人宣教師フランシスコ・カブラル(Francisco Cabral)の進言で、宣教師らから入手した薬草を栽培する薬草園を開設。
ポルトガル人が自国で用いていたハーブもこの地に植えられたのだと伝えられています。
ヨモギ、トウキ、センキュウが今に伝わる「伊吹三大薬草」。
明治末に薬草を研究した川崎義令によれば、その種類は1000種にも及んでいます。
イブキジャコウソウ(ナンマンジャコウソウ)は、信長が伊吹山麓に開いた50haの薬草園跡から明治末に川崎義令により発見された薬草で、ナンマン(南蛮)と名付けられたもの。
「伊吹もぐさ」もそんな信長由来の薬草の活用といえるでしょう。
伊吹山麓で人気の日帰り入浴施設、「ジョイいぶき」(伊吹薬草の里文化センター/滋賀県米原市)の「いぶき薬草湯」(露天風呂)で使われる薬草は、ヨモギ(ガイヨウ)を主体にトウキ・ジュウヤク・ハッカ・センキュウ・チンピ・シャクヤクをブレンドしています。
家庭で楽しむ伊吹薬草『天然薬草入浴剤富貴美人』
そんな織田信長も注目した伊吹薬草を家庭で楽しめるのが、地元・滋賀県米原市伊吹のメーカー・伊吹薬草(昭和62年創業)が出す、『天然薬草入浴剤富貴美人』(てんねんやくそうにゅうよくざいふきびじん)。
センキュウ・トウキ・ガイヨウ(よもぎ)・ジュウヤク(どくだみ)・シャクヤク・チンピ・ハッカと天然生薬7種を配合した入浴剤です。
配合といっても乾燥させた薬草を単にブレンドしたというワイルドなもの。
しかも、乾燥・粉砕以外はすべて昔ながらの手作業。
いわば薬草茶を風呂に入れているような感じですね。
少し値が張りますが、よーく温まります。
実は、伊吹薬草の里文化センターの薬草風呂に使われるのも、この伊吹薬草の調整。
ただし、ホーローや大理石の風呂は変色の可能性があるので注意が必要。
「冷え症・腰痛・肩のこり・あせも・リウマチ・神経痛・疲労回復・しっしん・しもやけ・荒れ性などに効果があります。薬草の良い香りと効能で体ぽかぽかになり、熟睡できるんです。天然素材の薬草の力で血行を良くし、冷え症改善や肌を整える美肌効果も期待できます」(米原市商工会)
富貴美人を使った取材班の感想は、
「ホンモノ! ポカポカになる。多めに入れるとクラクラするくらいに効きます。だから適量を入れるようにしています」
「香りが薬草そのもので、織田信長もこれが好きだったんだと感動」
「残り湯をベランダのプランターにかけたけど大丈夫でした。土にもいいのかも」
伊吹山山頂、伊吹山ドライブウェイ終点にあるスカイテラス伊吹山のショッピングコーナーでも販売されていますのでお見逃しなく。
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