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長町武家屋敷跡

金沢城の西側、北陸随一の繁華街でもある香林坊に近い長町一帯が藩政時代の武家屋敷群である長町武家屋敷跡。加賀藩の中級から上級武士の屋敷があった場所で、敵の侵入を防ぐために造られた袋小路や複雑に曲がりくねった道など、城下町の雰囲気が残されています。

武家屋敷の面影をそのまま今に伝える街並み

土塀の脇を流れる大野庄用水
冬季は土塀に「こも掛」が施されます

大野庄用水に沿っては、土塀が連なり、藩政時代の面影を色濃く残しています。
大野庄用水と鞍月用水は、生活用水、防火用水だけでなく、物資の運搬にも活用され、屋敷内の庭にも引き込まれています。

加賀藩家臣で、加賀八家と呼ばれる8人の大名家老のひとり長氏(穴水城主→福水城主)の屋敷があったのが長町という地名の由来。

見学できるのは公開された「武家屋敷跡 野村家」と、「旧加賀藩士高田家跡」、「金沢市足軽資料館」。
「武家屋敷跡 野村家」は代々加賀藩の奉行職を歴任してきた加賀藩士・野村伝兵衛信貞(1200石取り)の屋敷跡。
建物は、明治時代に北前船の船主・久保彦兵衛が建てた屋敷ですが、庭園は往時のものです。
「旧加賀藩士高田家跡」にも、見事な池泉回遊式庭園が現存しています。

「金沢市足軽資料館」は藩政時代の貴重な足軽屋敷2棟(清水家、高西家)を移築復元したもので、足軽の暮らしぶりがよくわかります。
加賀藩は足軽も庭付きの一戸建ての住まいを構えており、ともに移築前までは住居として使用。

ただし、長町一帯には本来、下級武士である足軽の屋敷はなく、あくまで移築で、長町での主人公は野村家です。

冬には雪や凍結から土塀を守るため「こも掛け」が行なわれるので、冬に金沢を訪れたら、「こも掛け」に注目を。

夜の雰囲気も素敵です
長町武家屋敷跡
名称長町武家屋敷跡/ながまちぶけやしきあと
所在地石川県金沢市長町
関連HP金沢市観光協会公式ホームページ
電車・バスでJR金沢駅から北鉄バス香林坊行きで10分、香林坊下車、徒歩5分。JR金沢駅から金沢周遊バス30分、香林坊下車、徒歩10分
ドライブで北陸自動車道金沢西ICから約6.3kmで長町観光駐車場
駐車場市営長町観光駐車場(20台/有料)や香林坊地下駐車場(813台/有料)などを利用
問い合わせ金沢市観光協会 TEL:076-232-5555/FAX:076-232-1170
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

武家屋敷跡 野村家

加賀藩前田利家の重臣、野村伝兵衛信貞から12代続いた野村家は、代々奉行職を歴任した名家。武家屋敷跡野村家は、長町武家屋敷跡にあって、往時の武家屋敷が唯一公開されている場所です。庭園には、曲水や古木などが当時のまま残されています。豪奢な建物は

大野庄用水

大野庄用水は、天正年間(1573年〜1591年)に完成した金沢でもっとも古い用水。前田利家の家臣・富永佐太郎が開削したと伝えられますが定かでありません。延長は約10.2kmで、灌漑、防火、融雪、物資運搬、防御などのために設置され、金沢城築城

旧加賀藩士高田家跡

長町武家屋敷跡にある加賀藩士禄高550石の中級武士高田家の屋敷跡。旧加賀藩士高田家跡には、藩政時代の長屋門、土塀などを修復再現し、一般公開。敷地内には大野庄用水を取り入れた池泉回遊式の庭園を配し、江戸時代の風情を現代に伝えています。大野庄用

金沢市足軽資料館

国許と江戸藩邸のあいだで文書を運んだ飛脚足軽の組屋敷地に残っていた2軒の足軽長屋を長町武家屋敷跡に移築したのが金沢市足軽資料館。平成2年に移築された清水家と、平成6年に移築された高西家で、ともに移築前までは住居として使用されていました。足軽

 

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