柳田國男の『遠野物語』にも登場する岩手県遠野市の山崎地区金勢神社にあるコンセイサマ(金精様、金勢様)が山崎コンセイサマ。五穀豊穣と子授け、馬の息災の神様として地元の人の篤い信仰を集めています。婦人の腰の病気に効くともいわれ、タワシで磨くと快癒するとか。花崗岩でできた御神体は高さ1.5mという巨大さです。
金勢神社社殿の中にもコンセイサマが!
現在社殿の中に祀られたコンセイサマは、昭和47年に砂防工事現場で発見された岩を使っています。
今後、さらに立派なものが発見されれば、代わってここに鎮座することになるのだとか。
つまり大きいほど徳も大きいとされているのです。
毎年5月5日にはお祓いをした後に、女性数人が男性の神様をキレイに拭くという『山崎金勢様まつり』も開催されています。
背後の山頂の賽の河原と一対にして、 中世の人々は「死と再生」の地上曼荼羅(ちじょうまんだら)をここにつくっていたのだと推測できます。
なお、金勢神社境内には周辺から集められた露座のコンセイサマが多数ありますが、明治の神仏分離、廃仏毀釈の際に修験道・陰陽道など神仏習合系教派が軒並み禁止となり、性神信仰などの民間信仰も淫祠邪教(いんしじゃきょう)の代表格として破却され、山崎のコンセイサマも長らくの間、不在だったのです。
柳田國男の『遠野物語』(十六話)には、「コンセサマを祭れる家も少なからず。此神の神体はオコマサマとよま似たり。オコマサマの社は里に多くあり。石又は木にて男の物を作りて捧ぐる也。今は追々とその事少なくなれり。」と記されています。
山崎のコンセイサマ | |
名称 | 山崎のコンセイサマ/やまざきのこんせいさま |
所在地 | 岩手県遠野市土淵町栃内山崎 |
関連HP | 遠野市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR遠野駅からタクシーで12分 |
ドライブで | 釜石自動車道遠野ICから約13km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 遠野市観光協会 TEL:0198-62-1333/FAX:0198-62-4244 |
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