岩手県奥州市水沢にある国立天文台の観測施設が、水沢VLBI観測所。明治32年、国際緯度観測事業による世界の6ヶ所の国際緯度観測所のひとつとして開設された臨時緯度観測所が前身。国立天文台の中では、現存する一番古い観測所のひとつです。
4ヶ所の口径20mの電波望遠鏡で直径2300kmの観測網を形成
VLBI(ブイエルビーアイ)とは、Very Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉計)の略で、複数の電波望遠鏡の観測データを合成してひとつの観測データとして扱う手法。
国立天文台によれば、日本国内の4ヶ所(岩手県奥州市、鹿児島県薩摩川内市、東京都小笠原村、沖縄県石垣市)に設置された口径20mの電波望遠鏡を合成することで、直径2300kmの観測網VERA(VLBI Exploration of Radio Astrometry=銀河系の3次元立体地図を作るプロジェクト)を構築することができるのだとか。
つまりは直径2300kmの望遠鏡と同じ性能を発揮ということに。
VERAの4基の電波望遠鏡は国立天文台水沢キャンパスから遠隔で運用され、観測データは水沢キャンパスの相関処理センターで処理されています。
敷地内には、20mアンテナ、10mアンテナ、3mアンテナ、かつての緯度観測所本館を再生した「奥州宇宙遊学館」(奥州市が運営/国の登録有形文化財)、緯度観測所の初代所長、木村榮(きむらひさし)の業績を顕彰する「木村榮記念館」(明治33年築、旧臨時緯度観測所本館を再生/国の登録有形文化財)、地球惑星実験棟、VERA観測棟、眼視天頂儀室などがあります。
見学の際は、まず「奥州宇宙遊学館」に立ち寄り、パンフレットなどの入手を。
国立天文台・水沢VLBI観測所 | |
名称 | 国立天文台・水沢VLBI観測所/こくりつてんもんだい・みずさわぶいえるびーあいかんそくじょ |
所在地 | 岩手県奥州市水沢星ガ丘町2-12 |
関連HP | 国立天文台水沢公式ホームページ |
電車・バスで | JR水沢駅から徒歩20分 |
ドライブで | 東北自動車道奥州スマートICから約3km |
駐車場 | 35台/無料 |
問い合わせ | 国立天文台・水沢VLBI観測所 TEL:0197-22-7111/FAX:0197-22-7120 |
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