錦帯橋から車で8分、山口県岩国市に鎮座する岩國白蛇神社は、蛇に縁が深い社として、巳年の2025年、注目を集めています。なぜ注目度が高いかといえば、世界でも岩国にしか生息しない「岩国のシロヘビ」を飼育し、拝殿横に観覧する白蛇観覧所を設けているから。まさに蛇神様のパワースポットです。
福運金運の神の使いの白蛇が、境内で繁殖!
国の天然記念物に指定される「岩国のシロヘビ」。
アオダイショウのアルビノ種(突然変異によってメラニン色素を合成できなくなった種)ですが、飼育下で系統をコントロールするのが、岩國白蛇神社の飼育施設。
岩国市によれば、もともと岩国(とくに今津町、山手町、旭町、車町、尾津町などで)ではシロヘビが多かったらしく、神の使いとして崇めることで、さらに数が増えたのではと推測されています。
記録によれば、大正時代には1000匹もいたというから、まさにシロヘビ王国。
当然、アルビノ種なので可能性としては、アオダイショウなどヘビの生息地であれば、どこでもシロヘビを観察する可能性はありますが、自然界で累代繁殖した実績ということから、「岩国のシロヘビ」として天然記念物に指定されているのです。
そんな岩国でも、都市化で生息環境が悪化し、さらに伝染病対策で駆除されるなどして数が減少、岩国市では一般財団法人岩国白蛇保存会を組織、繁殖育成施設を設けて保護増殖に取り組んでいます。
岩國白蛇神社境内の白蛇飼育施設、観覧施設も一般財団法人岩国白蛇保存会が運営するもの。
屋外施設で孵化(ふか)した幼ヘビは、いったん屋内施設に収容し、生後3年まで人工的に飼育管理を行ない、成長したシロヘビは、再び屋外施設に放飼し、自然に近い環境の中で、保護増殖を図っているのです。
岩國白蛇神社の祭神は、田心姫神(たごりひめのかみ)、湍津姫神(たぎつひめのかみ)、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)の宗像三女神と、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ=宇賀弁財天)の4柱。
実は、祀られる神様は蛇神様ではなく、シロヘビは御祭神の使い(神使)ということに。
大黒天の鼠(ねずみ)、八幡神の鳩、春日明神の鹿、日吉山王の猿、熊野権現の烏と同じです。
ちなみに、自然界のシロヘビは通常冬場は冬眠しますが、観覧所では冬でも動くシロヘビを見ることができます。
【巳年に参拝したい神社】 「岩国のシロヘビ」を飼育する岩國白蛇神社 | |
名称 | 岩國白蛇神社/いわくにしろへびじんじゃ |
所在地 | 山口県岩国市今津町6-4-2 |
関連HP | 岩國白蛇神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR岩国駅いわくにバスで5分、今津、または、天神町下車、徒歩2分 |
ドライブで | 山陽自動車道岩国ICから約8km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 岩國白蛇神社 TEL:0827-30-3333/FAX0827-30-3333 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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