2024年10月29日、JR東日本が発表した「ご利用の少ない線区の経営情報」によれば、1日の乗車人員が100名に満たない線区は、JR東日本管内に6線区あり、首都圏ながら営業係数ワーストの久留里線久留里駅~上総亀山駅も64人で4位にランクインしています。15位までが200人に満たない乗車人数です。
首都圏でも久留里駅~上総亀山駅は1日平均64人
JR東日本は、平均通過人員が、2023年度実績で1日2000人未満の線区を経営情報の開示対象線区としていますが、その結果、36路線、72区間の「赤字ローカル線」を発表しています。
ワーストなのは、陸羽東線鳴子温泉駅~最上駅(20.7km)で1日の輸送人員はわずかに51人。
山手線品川駅~田端駅(新宿駅経由)が94万2961人なので、首都圏の満員電車に揺られている人は、ガラガラで「空気を運ぶ」という状況を理解できないかもしれません。
莫大な新幹線や都市部の通勤輸送での収益で、なんとかローカル線を維持しているというのが現状ですが、「ローカル線の旅」には、鉄道の魅力が詰まった部分もあり、そこが鉄道ファンの心をくすぐる部分です。
地域自治体の尽力などもあって国鉄の分割民営化時と比較しても、ワーストの陸羽東線鳴子温泉駅~最上駅でも11%しか減少していませんが、鉄道離れに歯止めが効かず、残念ながら徐々に赤字が増える傾向にあります。
乗車人数が少ない線区TOP15
順位 | 線名 | 区間 | 営業キロ | 輸送人員 (人/日) | 民営化時 との比較 |
1位 | 陸羽東線 | 鳴子温泉駅~最上駅 | 20.7km | 51人 | △89% |
2位 | 津軽線 | 中小国駅~三厩駅 | 24.4km | 61人 | △85% |
3位 | 花輪線 | 荒屋新町駅~鹿角花輪駅 | 32.1km | 62人 | △93% |
4位 | 久留里線 | 久留里駅~上総亀山駅 | 9.6km | 64人 | △92% |
5位 | 山田線 | 上米内駅~宮古駅 | 92.2km | 71人 | △90% |
6位 | 飯山線 | 戸狩野沢温泉駅~津南駅 | 30.4km | 84人 | △90% |
7位 | 米坂線 | 小国駅~坂町駅 | 32.4km | 86人 | △90% |
8位 | 北上線 | ほっとゆだ駅~横手駅 | 25.9km | 101人 | △88% |
9位 | 磐越西線 | 野沢駅~津川駅 | 30.8km | 102人 | △91% |
10位 | 只見線 | 会津川口駅~只見駅 | 27.6km | 103人 | △44% |
11位 | 只見線 | 只見駅~小出駅 | 46.8km | 121人 | △67% |
12位 | 陸羽西線 | 新庄駅~余目駅 | 43.0km | 129人 | △94% |
13位 | 米坂線 | 今泉駅~小国駅 | 35.3km | 136人 | △84% |
14位 | 水郡線 | 常陸大子駅~磐城塙駅 | 25.7km | 147人 | △81% |
15位 | 大糸線 | 白馬駅~南小谷駅 | 10.4km | 189人 | △89% |
【JR東日本】 乗車人数がもっとも少ない線区は、1日51人 少ない線区TOP15|2024 | |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag