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満濃池

満濃池

香川県にはため池が1万4000もありますが、代表的なため池は、大きな順に満濃太郎(満濃池)、神内次郎(神内池)、三谷三郎(三郎池)、奈良須四郎(奈良須池)と兄弟のような愛称が付いています。仲多度郡まんのう町にある湖水面積138.5ha、貯水量1540万tという日本最大の灌漑用ため池で、ダム湖百選、ため池百選にも認定。

飛鳥時代に造られた日本で一番大きな溜池

満濃池 空撮 Photo Map

飛鳥時代の大宝年間(701年~704年)に 讃岐国の国守・道守朝臣が築いた当初のため池(当時の呼称は神野池)は、弘仁9年(818年)の洪水で決壊。
弘仁12年(821年)、空海が嵯峨天皇の勅命で築池別当として派遣されて真野池(当時の呼称)を修築したことで知られています。
その後、江戸時代に入って改修、明治38年、昭和5年、昭和34年とかさ上げを繰り返して、昭和34年、現在の規模になったもの(国の登録有形文化財)。

毎年6月中旬に行なわれる「ゆる抜き」は、初夏の風物詩として例年多くの見物客でにぎわうが、「ゆる」とは池の取水栓のことで、堤防の水門から毎秒5tの農業用水を放流して下流の水田に水を送る、田植え前の大切な行事。
今でもこれを合図に讃岐平野では田植えシーズンを迎えています。

また湖畔は自然の宝庫で、マンノウボタルも棲息。
堤防下には「ホタル見公園」、北東岸の接する丘陵地に広がる「国営讃岐まんのう公園」、遊歩道をはじめ森林学習展示館、トリムコースなどが設備された「香川県満濃池森林公園」などがあり、四季を通じて自然を満喫することができます。

6月中旬に行なわれる恒例の「ゆる抜き」

「ダム湖百選」、「ため池百選」、「かんがい施設遺産」に認定

日本一巨大なため池です
満濃池樋門は、国の登録有形文化財

満濃池が財団法人ダム水源地環境整備センターの「ダム湖百選」、農林水産省の「ため池百選」、経済産業省の近代化産業遺産に選定。
国際かんがい排水委員会(ICID)の「かんがい施設遺産」(Heritage Irrigation Structures)に登録。
さらに満濃池樋門が国の登録有形文化財に指定されています。

6月に行なわれるゆるぬきの音と堤防下に整備された「ほたる見公園」のせせらぎは、「満濃池のゆるぬきとせせらぎ」として環境省の「日本の音風景100選」に選定。

満濃池の畔にある神野寺(四国別格二十霊場17番)は、空海が朝廷より与えられた行賞で創建されたゆかりの古刹。
高さ3.3mの弘法大師銅像が満濃池を見下ろすように立っています。
神野神社(かんのじんじゃ)は、満濃池の守護神として創建された古社です。

また、北大路欣也主演の映画『空海』(昭和59年)のロケ地にもなっています。

満濃池
名称 満濃池/まんのういけ
所在地 香川県仲多度郡まんのう町神野
電車・バスで JR琴平駅からタクシーで10分
ドライブで 高松自動車道坂出北ICから約18km
駐車場 堤防駐車場など利用
問い合わせ 満濃池土地改良区 TEL:0877-75-3157
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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